ドライブ ファームウェアのアップグレード
ドライブ ファームウェアは、ドライブの細かな動作特性を制御します。新機能の追加、パフォーマンスの向上、および不具合の修正のために、ドライブの製造元はドライブ ファームウェアの更新を定期的にリリースします。
ドライブ ファームウェアのオンライン アップグレードとオフライン アップグレード
ドライブ ファームウェアのアップグレード方式には、オンラインとオフラインの2種類があります。
オンライン
オンライン アップグレードでは、ドライブが一度に1つずつ順番にアップグレードされます。アップグレードの発声中もストレージ・アレイは引き続き I/O を処理します。I/O を停止する必要はありません。ドライブでオンライン・アップグレードが可能な場合は、オンライン方式が自動的に使用されます。
オンライン・アップグレードが可能なドライブには次のようなものがあります。
「最適」プールにあるドライブ
「最適」なリダンダント・ボリューム・グループ (RAID 1、RAID 5、および RAID 6) のドライブ
未割り当てのドライブ
スタンドバイ・ホット・スペア・ドライブ
オンライン・ドライブ・ファームウェア・アップグレードの実行では、ストレージ・アレイでボリューム障害の可能性を検出するために数時間かかる場合があります。ボリューム障害は以下のような場合に発生することがあります。
RAID 1 または RAID 5 ボリュームグループで、ボリュームグループのドライブのアップグレード中に別のドライブに障害が発生した。
RAID 6のプールまたはボリューム グループで、あるドライブをアップグレードしているときに2本のドライブで障害が発生した場合。
オフライン(並行処理)
オフライン アップグレードでは、同じドライブ タイプのすべてのドライブが同時にアップグレードされます。この方法では、選択されたドライブに関連付けられているボリュームに対する I/O 活動を停止する必要があります。複数のドライブが同時に (並行して) アップグレードされるため、全体のダウンタイムが大幅に低下します。ドライブでオフライン・アップグレードのみが可能な場合は、オフライン方式が自動的に使用されます。
以下のドライブは、オフライン方式を使用する必要があります。
非冗長ボリューム・グループのドライブ (RAID 0)
最適状態でないプールまたはボリューム グループ内のドライブ
SSDキャッシュ内のドライブ
互換性
各ドライブ ファームウェア ファイルには、ファームウェアが実行されるドライブ タイプに関する情報が含まれています。ファームウェア ファイルは互換性があるドライブにのみダウンロードすることができます。アップグレード プロセスの実行中に、System Managerで自動的に互換性がチェックされます。