アプリケーションに最適なRAIDレベルはどれですか?
ボリューム グループのパフォーマンスを最大限に高めるには、適切なRAIDレベルを選択する必要があります。適切なRAIDレベルを特定するには、ボリューム グループにアクセスしているアプリケーションでの読み取りと書き込みの比率を把握します。この比率は[パフォーマンス]ページで確認できます。
RAIDレベルとアプリケーション パフォーマンス
RAIDには複数のレベルがあり、レベルによってユーザ データと冗長性データのドライブに対する書き込み / 読み出し方法が決まります。RAIDのパフォーマンス特性は、レベルごとに異なります。読み取り比率が高いアプリケーションは、RAID 5 ボリュームまたは RAID 6 ボリュームを使用するとうまく動作します。これは、RAID 5 および RAID 6 構成の読み取りパフォーマンスが優れているためです。
これは、RAID 5とRAID 6の読み取りパフォーマンスが優れているためです。読み取り比率が低い(書き込み中心の)アプリケーションの場合、RAID 5ボリュームまたはRAID 6ボリュームでは同様のパフォーマンスを実現できません。
このパフォーマンスの低下は、コントローラがデータと冗長性データをRAID 5ボリューム グループまたはRAID 6ボリューム グループのドライブに書き込む方法に起因します。
RAID 0
- 説明
- 冗長性なし、ストライピング・モード。
- 仕組み
- RAID 0 では、ボリューム・グループのすべてのドライブでデータをストライプします。
- データ保護機能
- 高可用性が求められる場合、RAID 0は推奨されません。RAID 0は重要度の低いデータに適しています。
- ボリューム グループ内の1本のドライブで障害が発生すると、関連付けられているすべてのボリュームで障害が発生し、すべてのデータが失われます。
- ドライブ数の要件
- RAID レベル 0 には最低 1 本のドライブが必要です。
- RAID 0 ボリューム・グループは、30 本を超えるドライブで構成できます。
- ストレージ・アレイのすべてのドライブを含むボリューム・グループを作成できます。
RAID 1 または RAID 10
- 説明
- ストライピング / ミラー・モード。
- 仕組み
- RAID 1 では、ディスク・ミラーリングを使用して、2 本のディスクに同時に同じデータが書き込まれます。
- RAID 10では、ドライブ・ストライピングを使用して、ミラー化されたドライブ・ペアのセット全体にデータをストライプします。
- データ保護機能
- RAID 1とRAID 10は、高度なパフォーマンスと最高のデータ可用性を実現します。
- RAID 1とRAID 10は、ドライブ ミラーリングを使用して、あるドライブから別のドライブにまったく同じコピーを作成します。
- ドライブ ペアの一方のドライブで障害が発生した場合、ストレージ アレイはデータやサービスを失うことなくもう一方のドライブに即座に切り替えることができます。
- 単一ドライブ障害が発生すると、関連付けられているボリュームはデグレード状態になりますが、ミラー ドライブがデータへのアクセスを保証します。
- ボリューム グループ内のドライブ ペアで障害が発生すると、関連付けられているすべてのボリュームで障害が発生し、データが失われる可能性があります。
- ドライブ数の要件
- RAID 1には最低2本のドライブが必要です(ユーザ データ用とミラーリングされたデータ用に1本ずつ)。
- 4本以上のドライブを選択すると、ボリューム グループ全体でRAID 10が自動的に構成されます(ユーザ データ用とミラーリングされたデータ用に2本ずつ)。
- ボリューム グループのドライブ数は偶数でなければなりません。ドライブ数が偶数ではなく、いくつかの未割り当てドライブが残っている場合は、プールとボリューム・グループに移動し、ボリューム・グループにドライブを追加して、操作を再試行します。
- RAID 1とRAID 10のボリューム グループは、30本を超えるドライブで構成できます。ストレージ アレイのすべてのドライブを含むボリューム グループを作成できます。
RAID 5
- 説明
- 高I/Oモード。
- 仕組み
- ユーザ データと冗長性情報(パリティ)が複数のドライブにストライピングされます。
- 冗長性情報を格納するために、ドライブ1本分の容量が使用されます。
- データ保護機能
- RAID 5ボリューム グループで1本のドライブに障害が発生すると、関連付けられているすべてのボリュームがデグレード状態になります。冗長性情報があるので、データには引き続きアクセスできます。
- RAID 5ボリューム グループで複数のドライブに障害が発生すると、関連付けられているすべてのボリュームに障害が発生し、すべてのデータが失われます。
- ドライブ数の要件
- ボリューム グループには最低3本のドライブが必要です。
- 一般に、ボリューム グループのドライブ数は最大30本に制限されます。
RAID 6
- 説明
- 高I/Oモード。
- 仕組み
- ユーザ データと冗長性情報(デュアル パリティ)が複数のドライブにストライピングされます。
- 冗長性情報を格納するために、ドライブ2本分の容量が使用されます。
- データ保護機能
- RAID 6ボリューム グループで1本または2本のドライブに障害が発生すると、関連付けられているすべてのボリュームがデグレード状態になりますが、冗長性情報があるので引き続きデータにはアクセスできます。
- RAID 6ボリューム グループで3本以上のドライブに障害が発生すると、関連付けられているすべてのボリュームに障害が発生し、すべてのデータが失われます。
- ドライブ数の要件
- ボリューム グループには最低5本のドライブが必要です。
- 一般に、ボリューム グループのドライブ数は最大30本に制限されます。
RAIDレベルとデータ保護
RAID 1、RAID 5、およびRAID 6では、フォールト トレランス用に冗長性データがドライブ メディアに書き込まれます。冗長性データは、データのコピー(ミラー)またはデータから導出されたエラー修正コードです。ドライブで障害が発生した場合は、冗長性データを使用して交換用ドライブ上に迅速にデータを再構築できます。
1つのボリューム グループ全体で1つのRAIDレベルを設定します。そのボリューム グループの冗長性データは、すべてボリューム グループ内に保存されます。ボリューム グループの容量は、メンバー ドライブのアグリゲート容量から冗長性データ用に確保された容量を差し引いたものです。冗長性を確保するために必要な容量は、使用するRAIDレベルによって異なります。