Persistent Memory Module (PMem) の構成
このセクションの指示に従って、PMem および DRAM DIMM を構成してください。
PMem 容量は、アプリケーションのアクセス可能な永続性メモリーまたは揮発性システム・メモリーとして動作します。揮発性システム・メモリーに投資された PMem 容量のおおよその割合に基づいて、次の 3 つのオペレーティング・モードが選択可能です。
アプリ・ダイレクト・モード (PMem 容量の 0% がシステム・メモリーとして動作):
このモードでは、PMem は特定のアプリケーションから直接アクセスできる独立した永続性メモリー・リソースとして動作し、DRAM DIMM はシステム・メモリーとして動作します。
このモードで表示される揮発性システム・メモリーの合計は、DRAM DIMM 容量の合計です。
注アプリ・ダイレクト・モードでは、取り付けられている DRAM DIMM をミラー・モードに構成できます。
各プロセッサーに 1 つの PMem のみが取り付けられている場合、非インターリーブ・アプリ・ダイレクト・モードのみがサポートされます。
混在メモリー・モード (PMem 容量の 1~99% がシステム・メモリーとして動作):
このモードでは、PMem 容量の一部パーセンテージが特定のアプリケーション (アプリ・ダイレクト) から直接アクセスでき、残りがシステム・メモリーとして動作します。PMem のアプリ・ダイレクト部分は、永続性メモリーとして表示され、残りの PMem 容量はシステム・メモリーとして表示されます。DRAM DIMM は、このモードでキャッシュとして動作します。
このモードで表示される揮発性システム・メモリーの合計は、揮発性システム・メモリーに投資される PMem 容量です。
メモリー・モード (PMem 容量の 100% がシステム・メモリーとして動作):
このモードでは、PMem は揮発性システム・メモリーとして動作するのに対して、DRAM DIMM はキャッシュとして動作します。
このモードで表示される揮発性システム・メモリーの合計は、PMem 容量の合計です。
PMem 管理オプション
Lenovo XClarity Provisioning Manager (LXPM)
LXPM を開くには、システムの電源をオンにし、ロゴ画面が表示されたらすぐに画面の指示で指定されているキーを押します。* パスワードが設定されている場合、パスワードを入力して、LXPM をロック解除します。
の順に選択し、PMem を構成および管理します。
詳細については、Lenovo XClarity Provisioning Manager ポータル・ページ にある、ご使用のサーバーと互換性のある Lenovo XClarity Provisioning Manager に関する資料のバージョンの
UEFI setup
セクションを参照してください 。注Lenovo XClarity Provisioning Manager の代わりに、Setup Utility のテキスト・ベースのインターフェースが開いた場合、 に進み、「ツール・スイート」を選択します。次に、システムをリブートし、ロゴ画面が表示されたらすぐに、画面の指示で指定されているキーを押してLenovo XClarity Provisioning Manager を開きます。* Setup Utility
Setup Utility を開くには以下の手順に従います。
システムの電源をオンにし、画面の指示で指定されているキーを押して LXPM を開きます。*
「テキスト・セットアップ」を選択します。
に進み、画面の右上隅でプルダウン・メニューをクリックして、システムをリブートし、ロゴ画面が表示されたらすぐに、画面の指示で指定されているキーを押します。*
の順に選択し、PMem を構成および管理します。
Lenovo XClarity Essentials OneCLI
一部の管理オプションは、オペレーティング・システムの Lenovo XClarity Essentials OneCLI のパスで実行されるコマンドで利用可能です。Lenovo XClarity Essentials OneCLI をダウンロードし、使用する方法については、XClarity Essentials OneCLI のダウンロードと使用を参照してください。
スタートアップセクションを参照してください
Intel Optane PMem の詳細
このオプションを選択して、取り付けられた各 PMem に関する以下の詳細情報を表示します。
ファームウェア・バージョン
構成状況
ロー容量
メモリー容量
アプリ・ダイレクト・モード
未構成の容量
アクセス不能の容量
予約済みの容量
残りの割合
セキュリティーの状態
または、OneCLI で次のコマンドを使用して PMem の詳細を表示します。
onecli.exe config show IntelOptanePMEM
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
注- USERID は XCC ユーザー ID を表します。
- PASSW0RD は XCC ユーザーのパスワードを表します。
- 10.104.195.86 は IP アドレス を表します。
目標
メモリー・モード [%]
このオプションを選択し、システム・メモリーに投資された PMem 容量の割合を定義して、次に以下の PMem モードを決定します。0%: アプリ・ダイレクト・モード
1~99%: 混在メモリー・モード
100%: メモリー・モード
注あるモードから別のモードに変更する前に以下のことを行います。
すべてのデータをバックアップし、すべての作成した名前空間を削除します。
に進み、作成された名前空間を削除します。取り付けられているすべての PMem で安全な消去を実行します。
に進んで安全な消去を実行します。
取り付けられた PMem と DRAM DIMM の容量が新しいモードのシステム要件を満たしていることを確認します (DCPMM と DRAM DIMM の取り付け順序を参照)。
システムがリブートし、入力目標値が適用されると、
に表示された値が次の選択可能なデフォルト・オプションに戻ります。有効範囲: [プラットフォーム]
メモリー・モード [%]: 0
永続性メモリー・タイプ: [アプリ・ダイレクト]
さらに、以下のサイトで入手可能なメモリー コンフィギュレーターを活用できます。Lenovo Enterprise Solutions Configurator
または、OneCLI で次のコマンドを使用して PMem の目標を設定します。作成目標ステータスを設定します。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.CreateGoal Yes
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
システムの揮発性メモリーに投資される PMem 容量を定義します。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.MemoryModePercentage 20
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
ここで、20 は、システム揮発性メモリーに投資が容量のパーセンテージを表しています。
PMem モードを設定します。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.PersistentMemoryType "App Direct"
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
ここで、アプリ・ダイレクトは PMem モードを表しています。
永続性メモリー・タイプ
アプリ・ダイレクト・モードおよび混在メモリー・モードでは、同じプロセッサーに接続されている PMem はデフォルトでインターリーブになるのに対して (「アプリ直接」として表示されます)、メモリー・バンクは交互に使用されます。これを Setup Utility で非インターリーブとして設定するには、 に進み、「アプリ直接非インターリーブ」を選択して、システムをリブートします。
注PMem アプリ・ダイレクト容量を非インターリーブに設定すると、表示されるアプリ・ダイレクト領域がプロセッサー当たりの 1 つの領域から PMem あたりの 1 つの領域に変わります。
領域
メモリーの割合が設定され、システムがリブートされると、アプリ・ダイレクト容量の領域が自動的に生成されます。アプリ・ダイレクト領域を表示するには、このオプションを選択します。
名前領域
PMem のアプリ・ダイレクト容量では、アプリケーションに対して完全に利用可能になる前に、以下の手順を実行する必要があります。
領域容量の割り振りのために名前空間を作成する。
オペレーティング・システムの名前空間のためにファイルシステムを作成し、フォーマットする。
各アプリ・ダイレクト領域は、1 つの名前空間に割り振られます。以下のオペレーティング・システムで名前空間を作成します。
Windows: Pmem コマンドを使用します。
Linux: ndctl コマンドを使用します。
VMware: システムをリブートすると、VMware が名前空間を自動的に作成します。
アプリ・ダイレクト容量割り振りの名前空間を作成した後、アプリ・ダイレクト容量がアプリケーションにアクセスできるよう、オペレーティング・システムにファイルシステムを作成およびフォーマットしてください。
セキュリティー
セキュリティーを有効にする
重要デフォルトでは、PMem セキュリティーは無効です。セキュリティーを有効にする前に、すべての国または地域のデータ暗号化に関する法的な要件および取引コンプライアンスを満たしていることを確認します。違反すると法的な問題が発生する可能性がありjます。PMem はパスフレーズで保護されます。PMem では、2 つのタイプのパスフレーズ保護スコープを使用できます。プラットフォーム: 取り付けられたすべての PMem ユニットに対して同時にセキュリティー操作を実行するには、このオプションを選択します。プラットフォーム・パスフレーズが格納され、オペレーティング・システムの起動開始前に自動的に適用されて、PMem のロックが解除されます。ただし、このパスフレーズは、安全な消去のために手動で無効化される必要があります。
または、OneCLI で次のコマンドにより、プラットフォーム・レベルのセキュリティーを有効/無効にします。- セキュリティーを有効にする:
セキュリティーを有効にします。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.SecurityOperation "Enable Security"
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
セキュリティー・パスフレーズを設定します。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.SecurityPassphrase "123456"
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
ここで、123456 はパスフレーズを表しています。
システムをリブートします。
- セキュリティーを無効にする:
セキュリティーを無効にします。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.SecurityOperation "Disable Security"
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
パスフレーズを入力します。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.SecurityPassphrase "123456"
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
システムをリブートします。
- 単一 PMem: 1 つ以上の選択された PMem ユニットに対してセキュリティー操作を実行するには、このオプションを選択します。パスフレーズを有効にするには、 を選択します。注
単一 PMem パスフレーズは、システムに保存されず、ロックされたユニットのセキュリティーは、アクセスまたは安全な消去のためにユニットが利用可能になる前に、無効化される必要があります。
ロックされた PMem のスロット番号と対応するパスフレーズの記録を常に保持してください。パスフレーズを紛失したり忘れたりした場合は、保存されたデータをバックアップまたは復元することはできませんが、管理上の安全な消去のために Lenovo サービスに連絡することができます。
ロック解除の試行が 3 回失敗した場合、対応する PMem は「超過」状態に入り、システム警告メッセージが表示されます。PMem ユニットは、システムのリブート後にのみロック解除できます。
安全な消去
注セキュリティーが有効な場合に安全な消去を実行するにはパスワードが必要です。
安全な消去を実行する前に、すべての PMEM または選択した特定の PMEM で ARS (アドレス範囲スクラブ) が行われたことを確認します。そうしないと、すべての PMEM または選択した特定の PMEM で安全な消去を開始できず、次のテキスト・メッセージが表示されます。
The passphrase is incorrect for single or multiple or all Intel Optane PMEMs selected, or maybe there is namespace on the selected PMEMs. Secure erase operation is not done on all Intel Optane PMEMs selected.
安全な消去により、暗号化されたデータを含めて、PMem ユニットに保存されているすべてのデータが消去されます。誤動作のあるユニットを返却または破棄するか、または PMem モードを変更する前に、このデータ削除の方法を使用することをお勧めします。安全な消去を実行するには、
に進みます。または、OneCLI で次のコマンドにより、プラットフォーム・レベルの安全な消去を有効/無効にします。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.SecurityOperation "Secure Erase Without Passphrase"
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
PMem 構成
PMem には障害が発生したセルに代わる予備の内部セルが含まれています。予備のセルが 0% に達すると、エラー・メッセージ表示され、データをバックアップし、サービス・ログを収集し、Lenovo サポートに連絡するよう推奨されます。
1% および選択可能な割合 (デフォルトでは 10%) に達したときにも警告メッセージが表示されます。このメッセージが表示されたら、データをバックアップして PMem 診断を実行してください (Lenovo XClarity Provisioning Manager ポータル・ページ にある、ご使用のサーバーと互換性のある Lenovo XClarity Provisioning Manager 資料のバージョンの
診断の実行
セクションを参照)。警告メッセージが出力される選択可能な割合を調整するには、 の順に選択し、割合を入力します。または、OneCLI で次のコマンドを使用して 選択可能な割合を変更します。
onecli.exe config set IntelOptanePMEM.PercentageRemainingThresholds 20
--imm USERID:PASSW0RD@10.104.195.86
ここで、20 は選択可能な割合です。