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粒子汚染

注意: 浮遊微小粒子 (金属片や微粒子を含む) や反応性ガスは、単独で、あるいは湿気や気温など他の環境要因と組み合わされることで、本書に記載されているデバイスにリスクをもたらす可能性があります。

過度のレベルの微粒子や高濃度の有害ガスによって発生するリスクの中には、デバイスの誤動作や完全な機能停止の原因となり得る損傷も含まれます。以下の仕様では、このような損傷を防止するために設定された微粒子とガスの制限について説明しています。以下の制限を、絶対的な制限として見なしたり、あるいは使用したりしてはなりません。温度や大気中の湿気など他の多くの要因が、粒子や環境腐食性およびガス状の汚染物質移動のインパクトに影響することがあるからです。本書で説明されている特定の制限が無い場合は、人体の健康と安全の保護に合致するよう、微粒子やガスのレベル維持のための慣例を実施する必要があります。お客様の環境の微粒子あるいはガスのレベルがデバイス損傷の原因であると Lenovo が判断した場合、Lenovo は、デバイスまたは部品の修理あるいは交換の条件として、かかる環境汚染を改善する適切な是正措置の実施を求める場合があります。かかる是正措置は、お客様の責任で実施していただきます。

表 1. 微粒子およびガスの制限.

微粒子およびガスの制限

汚染物質

制限

反応性ガス

ANSI/ISA 71.04-1985 準拠の重大度レベル G11:

  • 銅の反応レベルが 1 か月あたり 200 オングストローム未満 (Å/月 ≈ 0.0035 μg/cm2-時間の重量増加)。2

  • 銀の反応レベルが 1 か月あたり 200 オングストローム (Å/月 ≈ 0.0035 μg/cm2-時間の重量増加)。3

  • ガス腐食性の反応監視は、床から 4 分の 1 および 4 分の 3 のフレーム高さ、または気流速度がより高い場所で、吸気口側のラックの前面の約 5 cm (2 インチ) で行う必要があります。

浮遊微小粒子

データ・センターは、ISO 14644-1 クラス 8 の清潔レベルを満たす必要があります。

エアサイド・エコノマイザーのないデータ・センターの場合、以下のいずれかのろ過方式を選択して、ISO 14644-1 クラス 8 の清潔レベルを満たすことができます。

  • 部屋の空気は、MERV 8 フィルターで継続的にフィルタリングできます。

  • データ・センターに入る空気は、MERV 11 またはできれば MERV 13 フィルターでフィルタリングできます。

エアサイド・エコノマイザーを備えるデータ・センターの場合、ISO クラス 8 の清潔レベルを実現するためのフィルターの選択は、そのデータ・センターに存在する特定の条件によって異なります。

  • 粒子汚染の潮解相対湿度は、60% RH を超えていなければなりません。4

  • データ・センターには、亜鉛ウィスカーがあってはなりません。5

  • cu

  • 1 ANSI/ISA-71.04-1985。「プロセス計測およびシステム制御のための環境条件: 気中浮遊汚染物質」。Instrument Society of America, Research Triangle Park, North Carolina, U.S.A.

  • 2 Å/月における腐食生成物の厚みにおける銅腐食の増加率と重量増加率との間の同等性の導出では、Cu2S および Cu2O が均等な割合で増加することを前提とします。

  • 3 Å/月における腐食生成物の厚みにおける銀腐食の増加率と重量増加率との間の同等性の導出では、Ag2S のみが腐食生成物であることを前提とします。

  • 4 粒子汚染の潮解相対湿度とは、水分を吸収した塵埃が、十分に濡れてイオン導電性を持つようになる湿度のことです。

  • 5 表面の異物は、データ・センターの 10 のエリアから、金属スタブの導電粘着テープの直径 1.5 cm のディスクでランダムに収集されます。電子顕微鏡の解析における粘着テープの検査で亜鉛ウィスカーが検出されない場合、データ・センターには亜鉛ウィスカーがないと見なされます。