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SAN OS ソフトウェアを使用したソフトウェアおよびファームウェアのアップグレードに関する考慮事項

正常にアップグレードするために、計画の一部としていくつかの主な考慮事項に留意してください。

次の表では、アップグレード・プロセスの一部として自動的に更新されるストレージ・アレイのコンポーネントおよび個別にアップグレードする必要があるストレージ・アレイのコンポーネントについて説明しています。

アップグレードに含まれるコンポーネント個別にアップグレードする必要があるコンポーネント
  • 管理ソフトウェアSystem Manager はストレージ・アレイを管理するソフトウェアです。
  • コントローラー・ファームウェア – コントローラー・ファームウェアはホストとボリューム間の I/O を管理します。
  • コントローラー NVSRAM – コントローラー NVSRAM はコントローラーのデフォルト設定を指定するコントローラー・ファイルです。
  • IOM ファームウェア – I/O モジュール (IOM) ファームウェアはコントローラーとドライブ・シェルフ間の接続を管理します。また、コンポーネントのステータスを監視します。
  • スーパーバイザー・ソフトウェア – スーパーバイザー・ソフトウェアはソフトウェアが実行されているコントローラー上の仮想マシンです。

一部の構成では、個別にアップグレードする必要がある ThinkSystem Storage Manager のコンポーネントを使用するストレージ・システムで ThinkSystem System Manager が使用される場合があります。以下の条件のいずれかに該当するかどうかを確認してください。

  • ストレージ・システムの管理に使用している CLI に依存するコマンド・ライン・インターフェース (CLI) またはスクリプトを使用する場合、ThinkSystem Storage Manager をアップグレードします。
  • アップグレード・プロセスの一部として、ホストがコントローラーと正しくやり取りするために、ホストのマルチパス/フェイルオーバー・ドライバーまたは HBA ドライバーもアップグレードする必要がある場合があります。Microsoft Windows 以外のオペレーティング・システムを実行するホストにストレージ・システムへの I/O 接続がある場合、それらのホストのマルチパス・ドライバーをアップグレードします。オペレーティング・システムのエクスプレス構成の手順を参照してください。

ソフトウェアとファームウェアの現在のバージョンは、「ソフトウェアおよびファームウェアのインベントリー」ダイアログボックスで確認できます。「サポート」 > 「アップグレード・センター」 に移動して、「ソフトウェアおよびファームウェアのインベントリー」のリンクをクリックします。

I/O を停止するタイミング

ストレージ・アレイに 2 つのコントローラーがあり、マルチパス・ドライバーがインストールされている場合、アップグレードが発生してもストレージ・アレイは引き続き I/O を処理できます。アップグレード中、コントローラー A のすべての LUN はコントローラー B にフェイルオーバーされ、それらの LUN およびコントローラー B のすべての LUN がコントローラー A に移されてから、コントローラー B がアップグレードされます。アップグレードの完了後、ボリュームが正しい所有コントローラーに戻されるように、ボリュームをコントローラー間に手動で再分散する必要がある場合があります。

アップグレード前ヘルス・チェック

アップグレード・プロセスの一部としてアップグレード前ヘルスチェックが実行されます。アップグレード前ヘルスチェックはすべてのストレージ・アレイ・コンポーネントにアクセスして、アップグレードを進行できることを確認します。以下の状況によりアップグレードが妨げられる場合があります。

  • 割り当てられたドライブの障害
  • ホット・スペアを使用している
  • ボリューム・グループが不完全
  • 占有操作が実行中
  • ボリュームが欠落している
  • コントローラーのステータスが適切ではない
  • イベントログのイベント数が多すぎる
  • 構成データベースの検証に失敗した
  • ドライブの DACstore のバージョンが古い

アップグレード前ヘルスチェックは、アップグレードを行わずに個別に実行することもできます。