デバイスの障害診断の実行
診断を実行すると、特定のデバイスへのアクセスがときどき止まる理由や、ストレージ・システムでデバイスが使用できなくなる理由を調べることができます。
- ストレージ・システム・プロンプトで、LOADER プロンプトに切り替えます (halt)。
- LOADER プロンプトで、次のコマンドを入力します。boot_diags 注システム・レベル診断が正しく機能するには、このコマンドを
LOADER プロンプトで実行する必要があります。boot_diags コマンドは、システム・レベル診断に合わせて特別に設計された特殊なドライバーを起動します。 - 次のコマンドを入力し、問題を引き起こしているデバイスの診断を実行します。sldiag device run [-dev devtype|mb|slotslotnum] [-name device]
- -dev devtype はテストするデバイスのタイプを特定します。
- ata は、Advanced Technology Attachment デバイスです。
- bootmedia はシステム起動デバイスです。
- cna は、ネットワークまたはストレージ・デバイスに接続されていないコンバージド・ネットワーク・アダプターです。
- env はマザーボードの環境です。
- fcache は、フラッシュ・キャッシュ・アダプター、またパフォーマンス加速モジュール 2 とも呼ばれています。
- fcal はストレージ・デバイスまたは Fibre Channel ネットワークに接続されていない、Fibre Channel-Arbitrated Loop デバイスです。
- fcvi は、Fibre Channel ネットワークに接続されていない Fiber Channel 仮想インターフェースです。
- interconnect または nvram-ib は高可用性インターフェースです。
- mem はシステム・メモリーです。
- nic は、ネットワークに接続されていないネットワーク・インターフェース・カードです。
- nvram は不揮発性 RAM です。
- nvmem は NVRAM とシステム・メモリーのハイブリッドです。
- sas はディスク・シェルフに接続されていない、Serial Attached SCSI デバイスです。
- serviceproc はサービス・プロセッサーです。
- storage は、ディスク・シェルフに接続されている ATA、FC-AL、または SAS インターフェースです。
- toe は、NIC の 1 タイプである TCP オフロード・エンジンです。
- mb はすべてのマザーボード・デバイスでテストすることを識別します。
- slot slotnum はデバイスの特定のスロット番号でテストすることを識別します。
- -name device では、特定のデバイスのクラスとタイプを指定します。
- -dev devtype はテストするデバイスのタイプを特定します。
- 次のコマンドを入力してテストのステータスを表示します。sldiag device statusテストがまだ実行されている間、ストレージ・システムに以下の出力が表示されますすべてのテストの完了後に、デフォルトでは以下の応答が表示されます:
There are still test(s) being processed.
*> <SLDIAG:_ALL_TESTS_COMPLETED>
- 次のコマンドを入力して、ハードウェアの問題を特定します。sldiag device status [-dev devtype|mb|slotslotnum] [-name device] -long -state failed
例
次の例は、FC-AL アダプターのテストから得られた障害のフル・ステータスがどのように表示されるかを示しています。
*> sldiag device status fcal -long -state failed
TEST START ------------------------------------------
DEVTYPE: fcal
NAME: Fcal Loopback Test
START DATE: Sat Jan 3 23:10:56 GMT 2009
STATUS: Completed
Starting test on Fcal Adapter: 0b
Started gathering adapter info.
Adapter get adapter info OK
Adapter fc_data_link_rate: 1Gib
Adapter name: QLogic 2532
Adapter firmware rev: 4.5.2
Adapter hardware rev: 2
Started adapter get WWN string test.
Adapter get WWN string OK wwn_str: 5:00a:098300:035309
Started adapter interrupt test
Adapter interrupt test OK
Started adapter reset test.
Adapter reset OK
Started Adapter Get Connection State Test.
Connection State: 5
Loop on FC Adapter 0b is OPEN
Started adapter Retry LIP test
Adapter Retry LIP OK
ERROR: failed to init adaptor port for IOCTL call
ioctl_status.class_type = 0x1
ioctl_status.subclass = 0x3
ioctl_status.info = 0x0
Started INTERNAL LOOPBACK:
INTERNAL LOOPBACK OK
Error Count: 2 Run Time: 70 secs
>>>>> ERROR, please ensure the port has a shelf or plug.
END DATE: Sat Jan 3 23:12:07 GMT 2009
LOOP: 1/1
TEST END --------------------------------------------システム・レベル診断テストの結果 操作 いくつかのテストが失敗した 問題の原因を特定します。 - 次のコマンドを入力して、保守モードを終了します。halt
- クリーン・シャットダウンを実行し、パワー・サプライを取り外します。
- システム・レベル診断を実行するために識別されたすべての考慮事項に従っていること、ケーブルがしっかり接続されていること、ハードウェア・コンポーネントがストレージ・システムに適切に取り付けられていることを確認します。
- パワー・サプライを再接続し、ストレージ・システムの電源をオンにします。
- デバイスの障害診断の実行のステップ 1 ~ 5 を繰り返します。
同じテストが失敗した 問題を特定できるように一部のテストでデフォルト設定を変更するようテクニカル・サポートが推奨することがあります。 次のコマンドを入力して、ストレージ・システムで特定のデバイスの状態またはデバイスのタイプを変更します。sldiag device modify [-devdevtype|mb|slotslotnum] [-namedevice] [-selectionenable|disable|default|only]
-selection enable|disable|default|only を使用すると、指定されたデバイス・タイプまたは特定のデバイスのデフォルトの選択を有効化、無効化、承認したり、他のデバイスをすべて無効化してから指定されたデバイスまたは特定のデバイスのみを有効化したりすることができます。
- 次のコマンドを入力して、テストが変更されたことを確認します。sldiag option show
- デバイスの障害診断の実行のステップ 3 ~ 5 を繰り返します。
- 問題を特定して解決したら、サブステップ 1 と 2 を繰り返してテストを default の状態にリセットします。
- デバイスの障害診断の実行のステップ 1 ~ 5 を繰り返します。
エラーなしで完了した ハードウェアの問題はないため、ストレージ・システムはプロンプトに戻ります。 - 次のコマンドを入力して、ステータス・ログをクリアします。sldiag device clearstatus [-dev devtype|mb|slotslotnum]
- 次のコマンドを入力して、ログがクリアされたことを確認します。sldiag device status [-dev devtype|mb|slotslotnum]
以下のデフォルトの応答が表示されます。
SLDIAG: No log messages are present.
- 次のコマンドを入力して、保守モードを終了します。halt
- Loader プロンプトに次のコマンドを入力して、ストレージ・システムをブートします。boot_ontap
システム・レベルの診断が完了しました。
完了後
ステップを繰り返しても障害が解決しない場合、ハードウェアを交換する必要があります。
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