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システム・インストールの診断の実行

最初のシステム導入後に診断を実行して、システム・レベル診断のバージョンとストレージ・システム上のサポートされているデバイスを特定し、導入が成功したこととすべてのハードウェアが正しく機能することを確認します。

始める前に

ストレージ・システムで既に Data ONTAP が実行されている必要があります。

  1. ストレージ・システム・プロンプトで、LOADER プロンプトに切り替えます (halt)。
  2. LOADER プロンプトで、次のコマンドを入力します。boot_diags
    システム・レベル診断が正しく機能するには、このコマンドを LOADER プロンプトで実行する必要があります。boot_diags コマンドは、システム・レベル診断に合わせて特別に設計された特殊なドライバーを起動します。
  3. 次のコマンドを入力して、ストレージ・システムに存在しているシステム・レベル診断のバージョンを表示します。sldiag version show
    バージョンは System Level Diagnostics X.nn.nn の形式で表示されます。X はアルファ参照であり、nn.nn はそれぞれメジャー数値参照とマイナー数値参照です。
  4. 次のコマンドを入力して新規システム導入でデバイス・タイプを特定し、確認が必要なコンポーネントを確認します。sldiag device types
    ストレージ・システムに以下の一部またはすべてのデバイスが表示されます。
    • ata は、Advanced Technology Attachment デバイスです。
    • bootmedia はシステム起動デバイスです。
    • cna は、ネットワークまたはストレージ・デバイスに接続されていないコンバージド・ネットワーク・アダプターです。
    • env はマザーボードの環境です。
    • fcache は、フラッシュ・キャッシュ・アダプター、またパフォーマンス加速モジュール 2 とも呼ばれています。
    • fcal はストレージ・デバイスまたは Fibre Channel ネットワークに接続されていない、Fibre Channel-Arbitrated Loop デバイスです。
    • fcvi は、Fibre Channel ネットワークに接続されていない Fiber Channel 仮想インターフェースです。
    • interconnect または nvram-ib は高可用性インターフェースです。
    • mem はシステム・メモリーです。
    • nic は、ネットワークに接続されていないネットワーク・インターフェース・カードです。
    • nvram は不揮発性 RAM です。
    • nvmem は NVRAM とシステム・メモリーのハイブリッドです。
    • sas はディスク・シェルフに接続されていない、Serial Attached SCSI デバイスです。
    • serviceproc はサービス・プロセッサーです。
    • storage は、ディスク・シェルフに接続されている ATA、FC-AL、または SAS インターフェースです。
    • toe は、NIC の 1 タイプである TCP オフロード・エンジンです。
  5. 次のコマンドを入力して、ストレージ・システムでデフォルトの選択済み診断テストをすべて実行します。sldiag device run
  6. 次のコマンドを入力してテストのステータスを表示します。sldiag device status
    テストがまだ実行されている間、ストレージ・システムに以下の出力が表示されます
    There are still test(s) being processed.

    すべてのテストの完了後に、デフォルトでは以下の応答が表示されます:
    *> <SLDIAG:_ALL_TESTS_COMPLETED>

  7. 次のコマンドを入力し、新しいストレージ・システムにハードウェアの問題がないことを確認します。sldiag device status -long -state failed

    次の例は、適切なハードウェアなしで実行されてたテストでエラーのフル・ステータスがどのように表示されるかを示しています。

    *> sldiag device status -long -state failed

    TEST START ------------------------------------------
    DEVTYPE: nvram_ib
    NAME: external loopback test
    START DATE: Sat Jan 3 23:10:55 GMT 2009

    STATUS: Completed
    ib3a: could not set loopback mode, test failed
    END DATE: Sat Jan 3 23:11:04 GMT 2009

    LOOP: 1/1
    TEST END --------------------------------------------

    TEST START ------------------------------------------
    DEVTYPE: fcal
    NAME: Fcal Loopback Test
    START DATE: Sat Jan 3 23:10:56 GMT 2009

    STATUS: Completed
    Starting test on Fcal Adapter: 0b
    Started gathering adapter info.
    Adapter get adapter info OK
    Adapter fc_data_link_rate: 1Gib
    Adapter name: QLogic 2532
    Adapter firmware rev: 4.5.2
    Adapter hardware rev: 2

    Started adapter get WWN string test.
    Adapter get WWN string OK wwn_str: 5:00a:098300:035309

    Started adapter interrupt test
    Adapter interrupt test OK

    Started adapter reset test.
    Adapter reset OK

    Started Adapter Get Connection State Test.
    Connection State: 5
    Loop on FC Adapter 0b is OPEN

    Started adapter Retry LIP test
    Adapter Retry LIP OK

    ERROR: failed to init adaptor port for IOCTL call

    ioctl_status.class_type = 0x1

    ioctl_status.subclass = 0x3

    ioctl_status.info = 0x0
    Started INTERNAL LOOPBACK:
    INTERNAL LOOPBACK OK
    Error Count: 2 Run Time: 70 secs
    >>>>> ERROR, please ensure the port has a shelf or plug.
    END DATE: Sat Jan 3 23:12:07 GMT 2009

    LOOP: 1/1
    TEST END --------------------------------------------


    システム・レベル診断テストの結果操作
    エラーなしで完了したハードウェアの問題はないため、ストレージ・システムはプロンプトに戻ります。
    1. 次のコマンドを入力して、ステータス・ログをクリアします。 sldiag device clearstatus
    2. 次のコマンドを入力して、ログがクリアされたことを確認します。 sldiag device status

      以下のデフォルトの応答が表示されます。

      SLDIAG: No log messages are present.

    3. 次のコマンドを入力して、保守モードを終了します。halt
    4. Loader プロンプトに次のコマンドを入力して、ストレージ・システムをブートします。boot_ontap

    システム・レベルの診断が完了しました。

    いくつかのテストが失敗した問題の原因を特定します。
    1. 次のコマンドを入力して、保守モードを終了します。halt
    2. クリーン・シャットダウンを実行し、パワー・サプライを取り外します。
    3. システム・レベル診断を実行するために識別されたすべての考慮事項に従っていること、ケーブルがしっかり接続されていること、ハードウェア・コンポーネントがストレージ・システムに適切に取り付けられていることを確認します。
    4. パワー・サプライを再接続し、ストレージ・システムの電源をオンにします。
    5. システム導入診断の実行のステップ 1 ~ 7 を繰り返します。