マイクロプロセッサーおよびヒートシンクを取り外すには、この情報を使用します。
- マイクロプロセッサーの取り外しは、トレーニングを受けた技術員のみが行うものとします。
マイクロプロセッサーを取り外す場合は、必ずマイクロプロセッサー取り付けツールを使用してください。マイクロプロセッサー取り付けツールを使用しないと、システム・ボード上のマイクロプロセッサー・ソケットが損傷する可能性があります。マイクロプロセッサー・ソケットが損傷すると、システム・ボードの交換が必要になる場合があります。
- マイクロプロセッサー・ソケット接点は非常に壊れやすいので特に注意してください。マイクロプロセッサー・ソケットの接点には触れないようにしてください。マイクロプロセッサー接点またはマイクロプロセッサー・ソケット接点の皮膚からの油脂などによる汚れは、接点とソケット間の接触不良の原因になることがあります。
- マイクロプロセッサーおよびヒートシンクの熱伝導グリースが、何かと接触することのないようにしてください。何らかの面に接触すると、熱伝導グリースおよびマイクロプロセッサー・ソケットが汚れるおそれがあります。
- マイクロプロセッサー・ソケットのロック・レバーを持ち上げるのに、ツールや、先がとがった物を使用しないでください。これらを使用すると、システム・ボードに永久的な損傷を与える可能性があります。
- マイクロプロセッサーの各ソケットには、常にソケット・カバーあるいはマイクロプロセッサーとヒートシンクが取り付けられている必要があります。
- マイクロプロセッサーの取り外しや取り付けを行う際は、必ず新しいマイクロプロセッサーに付属の取り付けツールを使用してください。他のツールは使用しないでください。
- 複数のマイクロプロセッサーを取り付ける場合には、1 回に 1 個のマイクロプロセッサー・ソケットを開くようにして、他のマイクロプロセッサー・ソケットの接点の損傷を防いでください。
- マイクロプロセッサー取り付けツールにはあらかじめマイクロプロセッサーが取り付けられており、マイクロプロセッサーには保護カバーが付いていることがあります。指示があるまで、ツールを使用したり、カバーを取り外したりしないでください。
必ず、ご使用のマイクロプロセッサー取り付けツール・アセンブリーに付属している取り付けツールを使用してください。このツールには、2 つの異なるサイズのマイクロプロセッサーを取り付けるための 2 つの設定があります。ツールにマークされた設定は、小さい方のロー・コア・マイクロプロセッサーで使用する
L
と、大きい方のハイ・コア・マイクロプロセッサーで使用する H
です。図 1. マイクロプロセッサー取り付けツール マイクロプロセッサーおよびヒートシンクを取り外すには、次の手順を行います。
- 安全についてで始まる『安全について』と 取り付け作業上の注意事項をお読みください。
- サーバーと周辺装置の電源をオフにしてすべての電源コードを切り離します。
- カバーを取り外します (カバーの取り外しを参照)。
- エアー・バッフルを取り外します (エアー・バッフルの取り外しを参照)。
- 取り外すマイクロプロセッサーを見つけます (システム・ボードの内部コネクターを参照)。
- ヒートシンクを取り外します。
ヒートシンクの下部にある熱伝導材に触れないでください。熱伝導材に触れると、熱伝導材が汚染されます。マイクロプロセッサーあるいはヒートシンクの熱伝導材が汚れた場合は、アルコール・ワイプを使用して、マイクロプロセッサーまたはヒートシンク上の汚れた熱伝導材を拭き取り、きれいな熱伝導グリースを再度ヒートシンクに塗布してください。
- ドライバーを使用してヒートシンクの片側の拘束ねじを緩め、マイクロプロセッサーのシールを破ります。
- ヒートシンク上のすべての拘束ねじを、それぞれのねじがゆるむまで完全に 1 回転させて緩めます。
- ヒートシンクをマイクロプロセッサーからゆっくり持ち上げます。取り外したヒートシンクを (熱伝導グリース側を上にして) 清潔で平らな面に置きます。
図 2. ヒートシンクの取り外し
- マイクロプロセッサー・ソケットのリリース・レバーおよび保持器具を開きます。
図 3. マイクロプロセッサー・ソケット・レバーと保持器具の開放 - どのリリース・レバーが最初に開くリリース・レバーとしてラベル付けされているかを識別してから、そのリリース・レバーを開きます。
- マイクロプロセッサー・ソケットの 2 番目のリリース・レバーを開きます。
- マイクロプロセッサー保持器具を開きます。
マイクロプロセッサー接点には触れないでください。マイクロプロセッサー接点の皮膚からの油脂などによる汚れは、接点とソケット間の接触不良の原因になることがあります。
- マイクロプロセッサーをソケットから取り外します。
- 空の取り付けツールを選択し、ハンドルが開いた位置になっていることを確認します。取り付けツールのハンドルがオープン位置になっていない場合は、ご使用の取り付けツールに対して以下の手順を実行してください。
- 取り付けツールを使用している場合は、1 インターロック・ラッチを持ち上げたまま、2 マイクロプロセッサー取り付けツールのハンドルを左回りに開放位置まで回転させてから、インターロック・ラッチを放します。以下の取り付けツールの図は、マイクロプロセッサーのロード前のインターロック・ラッチの位置とハンドルの左回りの回転を示しています。
図 4. 取り付けツール・ハンドルの調整
- 取り付けツールをねじと位置合わせし、次の図に示すように、取り付けツールをマイクロプロセッサーの上に下ろします。取り付けツールは、適切に位置合わせしなければソケット上に平坦に載りません。
図 5. 取り付けツールの位置合わせ - ご使用の取り付けツールに対応する以下の手順を用い、マイクロプロセッサーを取り外します。
- 取り付けツールを使用している場合には、取り付けツールのハンドルをゆっくり右回りに回転させ、マイクロプロセッサーのサイズに応じて
H
または L
の位置にロックさせます。その後、マイクロプロセッサーを持ちあげてソケットから抜きます。
図 6. 取り付けツール・ハンドルの調整 図 7. 取り付けツール - マイクロプロセッサーを持ち上げてソケットから取り外します。
図 8. 取り付けツールの取り外し
- 新しいマイクロプロセッサーを取り付けます (マイクロプロセッサーおよびヒートシンクの交換を参照)。
マイクロプロセッサーを交換する場合は、新規のマイクロプロセッサーに付属の空の取り付けツールを使用してマイクロプロセッサーを取り外します。
- マイクロプロセッサーをソケットに取り付けない場合は、取り外したソケット・カバーをマイクロプロセッサー・ソケットに取り付けます。
ソケットのピンは壊れやすいです。ピンが損傷すると、システム・ボードの交換が必要になります。
マイクロプロセッサーを返却するよう指示された場合は、すべての梱包の指示に従って、提供される配送用の梱包材を使用してください。