スナップショット・グループの作成
create snapGroupコマンドは、新しいスナップショット・グループおよび関連するリポジトリー・ボリュームを作成します。
対応アレイ
このコマンドは、DE2000H、DE4000H、DE4000F、DE6000H または DE6000F の個々のストレージ・アレイに適用されます。
ロール
このコマンドをストレージ・アレイに対して実行するには、Storage Admin ロールが必要です。
コンテキスト
スナップショット・グループには、関連付けられているベース・ボリュームの一連のスナップショット・イメージが含まれています。スナップショット・グループにはリポジトリー・ボリュームがあり、これを使用して、スナップショット・グループの一部であるすべてのスナップショット・イメージのデータが保存されます。
構文
create snapGroup userLabel="<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1111816" className="keyword varname">snapGroupName</var>" sourceVolume="<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1455028" className="keyword varname">volumeName</var>"
[(repositoryVolume="repos_xxxx" |
repositoryVolume=(<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1455028" className="keyword varname">volumeGroupName</var> [capacity=<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1523929" className="keyword varname">capacityValue</var>]) |
repositoryVolume=(<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1455028" className="keyword varname">diskPoolName</var> [capacity=<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1523931" className="keyword varname">capacityValue</var>]))]
[repositoryFullPolicy=(failBaseWrites | purgeSnapImages)]
[rollbackPriority=(highest | high | medium | low | lowest)]
[repositoryFullLimit=<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1438428" className="keyword varname">percentValue</var>]
[autoDeleteLimit=<var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1440328" className="keyword varname">numberOfSnapImages</var>]|
[enableSchedule=(TRUE | FALSE)]
[schedule (immediate | <var id="GUID-9D6A5673-4624-42F3-B610-2A7D6404D2D5__V1320809" className="keyword varname">snapshotSchedule</var>)]
パラメーター
パラメーター | 説明 |
---|---|
userLabel | 新しいスナップショット・グループに付ける名前。スナップショット・グループの識別子は二重引用符 (" ") で囲みます。 |
sourceVolume | スナップショット・イメージのソースとして使用するボリュームの名前。ソース・ボリューム名は二重引用符 (" ") で囲みます。 |
repositoryVolume | スナップショット・グループの変更されたデータを格納するリポジトリー・ボリュームの名前。 リポジトリー・ボリュームの名前を定義するには、次の2つのオプションがあります。
既存のリポジトリー・ボリュームの名前は次の2つの部分で構成されます。
既存のリポジトリー・ボリュームの名前は二重引用符 (" ") で囲みます。 このコマンドを実行するときに新しいリポジトリー・ボリュームを作成する場合は、リポジトリー・ボリュームを含めるボリューム・グループまたはディスク・プールの名前を入力する必要があります。必要に応じて、リポジトリー・ボリュームの容量を定義することもできます。容量を定義する場合は、次の値を使用できます。
容量オプションを使用しない場合は、ストレージ管理ソフトウェアによって、ベース・ボリュームの容量の20%に設定されます。 このコマンドを実行すると、ストレージ管理ソフトウェアによって、スナップショット・ボリューム用のリポジトリー・ボリュームが作成されます。 |
repositoryFullPolicy | スナップショット・グループのリポジトリー・ボリュームが上限に達している場合にスナップショット・イメージ処理をどのように続行するかを定義します。ベース・ボリュームへの I/O 書き込みを停止する ( failBaseWrites ) か、リポジトリー・ボリュームでスナップショット・イメージを削除 (パージ) する ( purgeSnapImages ) かを選択できます。 purgeSnapImages オプションは、最も古いスナップショット・イメージを削除してスペースを確保する場合に使用します。デフォルトの処理は purgeSnapImages です。 |
rollBackPriority | システムのパフォーマンスを犠牲にしてシステム・リソースをロールバック処理に割り当てるかどうかを決定します。 high の値は、ロールバック処理が他のすべてのホスト I/O より優先されることを示します。 low の値は、ホスト I/O への影響を最小限に抑えてロールバック処理を実行することを示します。デフォルト値は medium です。 |
repositoryFullLimit | リポジトリの容量がこの割合に達すると、スナップショット・グループのリポジトリー・ボリュームの上限に近づいているという警告が表示されます。整数値を使用します。たとえば、70という値は70%を意味します。デフォルト値は75です。 |
autoDeleteLimit | 各スナップショット・グループでは、スナップショット・イメージの自動削除を実行して、グループ内のスナップショット・イメージの総数を指定したレベル以下に保つように設定できます。このオプションを有効にすると、スナップショット・グループの上限値を越えないように、新しいスナップショット・イメージが作成されるたびに最も古いスナップショット・イメージが自動的に削除されます。この処理によってリポジトリ容量が解放されて、残りのスナップショット・イメージに対するcopy-on-write要求に使用できるようになります。 |
enableSchedule | このパラメーターを使用して、スナップショット処理のスケジュール機能をオンまたはオフにします。スナップショットのスケジュール設定をオンにする場合は、このパラメーターを TRUE に設定します。スナップショットのスケジュール設定をオフにする場合は、このパラメーターを FALSE に設定します。 |
注記
スナップショット・グループ名はそれぞれ一意である必要があります。ユーザー・ラベルには、英数字、下線 (_)、ハイフン (-)、シャープ (#) を任意に組み合わせて使用できます。ユーザー・ラベルの最大文字数は30文字です。
スナップショット・グループを作成するには、スナップショット・イメージの格納先とする、関連付けられたリポジトリー・ボリュームが必要です。既存のリポジトリー・ボリュームを使用するか、新しいリポジトリー・ボリュームを作成できます。リポジトリー・ボリュームは、スナップショット・グループの作成時に作成できます。スナップショット・グループのリポジトリー・ボリュームは拡張可能なボリュームで、標準ボリューム・エンティティを最大16個まで接続することで構成されます。拡張可能なリポジトリー・ボリュームは、最初は1つの要素だけで構成されます。その時点でのリポジトリー・ボリュームの容量は、その要素の容量と同じです。リポジトリー・ボリュームの容量は、標準のリポジトリー・ボリュームを接続することで拡張できます。その後、複数の要素で構成された拡張可能なリポジトリー・ボリュームの容量は、接続されたすべての標準ボリュームの合計容量となります。
スナップショット・グループでは、各スナップショット・イメージの作成時間に基づいて、スナップショット・イメージが厳密に順序付けされます。別のスナップショット・イメージよりもあとに作成されたスナップショット・イメージは、もう一方のスナップショット・イメージに対する後継となります。別のスナップショット・イメージよりも前に作成されたスナップショット・イメージは、もう一方に対する前身となります。
スナップショット・グループのリポジトリー・ボリュームは、最小容量の要件 (次の合計) を満たす必要があります。
32 MB (スナップショット・グループおよびcopy-on-write処理の固定オーバーヘッドのサポート用)。
ロールバック処理の容量 (ベース・ボリュームの容量の5000分の1)。
この最小容量は、コントローラー・ファームウェアとストレージ管理ソフトウェアによって適用されます。
スナップショット・グループを初めて作成するときは、スナップショット・イメージは含まれていません。スナップショット・イメージを作成するときに、スナップショット・グループにスナップショット・イメージを追加します。 create snapImage コマンドを使用してスナップショット・イメージを作成し、そのスナップショット・イメージをスナップショット・グループに追加します。
スナップショット・グループの状態は次のいずれかになります。
- 最適 – スナップショット・グループは正常に動作しています。
- フル – スナップショット・グループのリポジトリの容量が上限に達しています。copy-on-write処理はこれ以上実行できません。この状態になる可能性があるのは、Repository Fullポリシーが[Fail Base Writes]に設定されているスナップショット・グループのみです。フル状態のスナップショット・グループがある場合、Needs-Attention条件がストレージ・アレイに送信されます。
- しきい値超過 – スナップショット・グループのリポジトリー・ボリュームの使用率が、アラートのしきい値に達しているか、超えています。この状態のスナップショット・グループがある場合、Needs-Attention条件がストレージ・アレイに送信されます。
- 失敗 – スナップショット・グループで問題が発生し、スナップショット・グループのすべてのスナップショット・イメージが使用できなくなりました。たとえば、特定のタイプのリポジトリー・ボリューム障害により、失敗状態が発生する可能性があります。失敗状態からリカバリーする場合は、 revive snapGroup コマンドを使用します。
スナップショット・イメージの自動削除
autoDeleteLimit パラメーターを使用することにより、スナップショット・イメージを自動的に削除するように各スナップショット・グループを設定できます。スナップショット・イメージを自動的に削除すると、不要なイメージを定期的に手動で削除する必要がなくなります。不要なイメージが残っていると、リポジトリー・ボリュームの容量が上限に達しているために、今後スナップショット・イメージを作成できなくなる場合があります。 autoDeleteLimit パラメーターを使用すると、ストレージ管理ソフトウェアによって、スナップショット・イメージが最も古いものから自動的に削除されます。ストレージ管理ソフトウェアによるスナップショット・イメージの削除は、 autoDeleteLimit パラメーターで入力した数値とスナップショット・イメージの数が等しくなるまで続けられます。新しいスナップショット・イメージがリポジトリー・ボリュームに追加されると、ストレージ管理ソフトウェアでは、 autoDeleteLimit パラメーターの数値に達するまで、最も古いスナップショット・イメージが削除されます。
スナップショットのスケジュール
enableSchedule パラメーターと schedule パラメーターによって、スナップショット・グループのスナップショット・イメージの作成をスケジュールできます。これらのパラメーターを使用すると、日単位、週単位、または月単位 (曜日単位または日にち単位) でスナップショットをスケジュールできます。 enableSchedule パラメーターは、スナップショットのスケジュール機能をオンまたはオフにします。スケジュールを有効にする場合は、 schedule パラメーターを使用して、スナップショットをいつ作成するかを定義します。
次の表では、 schedule パラメーターのオプションの使用方法について説明します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
schedule | スケジュール・パラメーターの指定に必要です。 |
immediate | 処理をただちに開始します。この項目は、他のスケジュール・パラメーターと同時に指定することはできません。 |
enableSchedule | true に設定すると、スケジュールがオンになります。 false に設定すると、スケジュールがオフになります。 注 デフォルトは false です。 |
startDate | 処理を開始する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。デフォルトは現在の日付です。このオプションの例は startDate=06:27:11 です。 |
scheduleDay | 処理を開始する曜日。次の値をすべてまたは1個以上指定できます。
注 値はかっこで囲みます。たとえば、 scheduleDay=(wednesday) です。 複数の曜日を指定する場合は、各曜日をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、 scheduleDay=(monday wednesday friday) です。 注 このパラメーターは、月次スケジュールとは互換性がありません。 |
startTime | 処理を開始する時刻。時刻の入力形式はHH:MMで、HHは時間、MMは分です。24時間方式のクロックを使用します。たとえば、午後2:00は14:00となります。このオプションの例は startTime=14:27 です。 |
scheduleInterval | 処理の最小実行間隔 (分単位) を指定します。 スケジュール間隔の値は、1440 (24時間) 以下の30の倍数で指定する必要があります。 このオプションの例は scheduleInterval=180 です。 |
endDate | 処理を停止する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。終了日が不要な場合は、 noEndDate と指定できます。このオプションの例は endDate=11:26:11 です。 |
timesPerDay | 1日あたりの処理の実行回数。このオプションの例は timesPerDay=4 です。 |
timezone | スケジュールに使用するタイム・ゾーンを指定します。次の2つの方法で指定できます。
|
scheduleDate | 処理を実行する日にち。日にちの値は1~31の数値です。 注 このパラメーターは、週次スケジュールとは互換性がありません。 |
month | 処理を実行する特定の月。月の値は次のとおりです。
注 値はかっこで囲みます。たとえば、 month=(jan) です。 複数の月を指定する場合は、各月をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、 month=(jan jul dec) です。 月の特定の日に処理を実行する場合は、このパラメーターを scheduleDateパラメーターと一緒に使用します。 注 このパラメーターは、週次スケジュールとは互換性がありません。 |
次の表では、 timeZone のパラメーターの使用方法について説明します。
タイムゾーン名 | GMTオフセット |
---|---|
Etc/GMT+12 | GMT-12:00 |
Etc/GMT+11 | GMT-11:00 |
Pacific/Honolulu | GMT-10:00 |
America/Anchorage | GMT-09:00 |
America/Santa_Isabel | GMT-08:00 |
America/Los_Angeles | GMT-08:00 |
America/Phoenix | GMT-07:00 |
America/Chihuahua | GMT-07:00 |
America/Denver | GMT-07:00 |
America/Guatemala | GMT-06:00 |
America/Chicago | GMT-06:00 |
America/Mexico_City | GMT-06:00 |
America/Regina | GMT-06:00 |
America/Bogota | GMT-05:00 |
America/New_York | GMT-05:00 |
Etc/GMT+5 | GMT-05:00 |
America/Caracas | GMT-04:30 |
America/Asuncion | GMT-04:00 |
America/Halifax | GMT-04:00 |
America/Cuiaba | GMT-04:00 |
America/La_Paz | GMT-04:00 |
America/Santiago | GMT-04:00 |
America/St_Johns | GMT-03:30 |
America/Sao_Paulo | GMT-03:00 |
America/Buenos_Aires | GMT-03:00 |
America/Cayenne | GMT-03:00 |
America/Godthab | GMT-03:00 |
America/Montevideo | GMT-03:00 |
Etc/GMT+2 | GMT-02:00 |
Atlantic/Azores | GMT-01:00 |
Atlantic/Cape_Verde | GMT-01:00 |
Africa/Casablanca | GMT |
Etc/GMT | GMT |
Europe/London | GMT |
Atlantic/Reykjavik | GMT |
Europe/Berlin | GMT+01:00 |
Europe/Budapest | GMT+01:00 |
Europe/Paris | GMT+01:00 |
Europe/Warsaw | GMT+01:00 |
Africa/Lagos | GMT+01:00 |
Africa/Windhoek | GMT+01:00 |
Asia/Anman | GMT+02:00 |
Asia/Beirut | GMT+02:00 |
Africa/Cairo | GMT+02:00 |
Asia/Damascus | GMT+02:00 |
Africa/Johannesburg | GMT+02:00 |
Europe/Kiev | GMT+02:00 |
Asia/Jerusalem | GMT+02:00 |
Europe/Istanbul | GMT+03:00 |
Europe/Minsk | GMT+02:00 |
Asia/Baghdad | GMT+03:00 |
Asia/Riyadh | GMT+03:00 |
Africa/Nairobi | GMT+03:00 |
Asia/Tehran | GMT+03:30 |
Europe/Moscow | GMT+04:00 |
Asia/Dubai | GMT+04:00 |
Asia/Baku | GMT+04:00 |
Indian/Mauritius | GMT+04:00 |
Asia/Tbilisi | GMT+04:00 |
Asia/Yerevan | GMT+04:00 |
Asia/Kabul | GMT+04:30 |
Asia/Karachi | GMT+05:00 |
Asia//Tashkent | GMT+05:00 |
Asia/Calcutta | GMT+05:30 |
Asia/Colombo | GMT+05:30 |
Asia/Katmandu | GMT+05:45 |
Asia/Yekaterinburg | GMT+06:00 |
Asia/Almaty | GMT+06:00 |
Asia/Dhaka | GMT+06:00 |
Asia/Rangoon | GMT+06:30 |
Asia/Novosibirsk | GMT+07:00 |
Asia/Bangkok | GMT+07:00 |
Asia/Krasnoyarsk | GMT+08:00 |
Asia/Shanghai | GMT+08:00 |
Asia/Singapore | GMT+08:00 |
Australia/Perth | GMT+08:00 |
Asia/Taipei | GMT+08:00 |
Asia/Ulaanbaatar | GMT+08:00 |
Asia/Irkutsk | GMT+09:00 |
Asia/Tokyo | GMT+09:00 |
Asia/Seoul | GMT+09:00 |
Australia/Adelaide | GMT+09:30 |
Australia/Darwin | GMT+09:30 |
Asia/Yakutsk | GMT+10:00 |
Australia/Brisbane | GMT+10:00 |
Australia/Sydney | GMT+10:00 |
Pacific/Port Moresby | GMT+10:00 |
Australia/Hobart | GMT+10:00 |
Asia/Vladivostok | GMT+11:00 |
Pacific/Guadalcanal | GMT+11:00 |
Pacific/Auckland | GMT+12:00 |
Etc/GMT-12 | GMT+12:00 |
Pacific/Fiji | GMT+12:00 |
Asia/Kamchatka | GMT+12:00 |
Pacific/Tongatapu | GMT+13:00 |
スケジュールを定義するためのコード文字列の例を次に示します。
enableSchedule=true schedule startTime=14:27
enableSchedule=true schedule scheduleInterval=180
enableSchedule=true schedule timeZone=GMT-06:00
enableSchedule=true schedule timeZone="America/Chicago"
scheduleInterval オプションも使用する場合、ファームウェアによって、 timesPerDay と scheduleInterval の 2 つのオプションのうち、小さいほうの値が選択されます。ファームウェアでは、設定した scheduleInterval オプションの値で 1440 を割ることによって、 scheduleInterval オプションの整数値を計算します。たとえば、1440/180 = 8のようになります。ファームウェアはその後、 scheduleInterval の整数値と、計算した timesPerDay の整数値を比較して、小さいほうの値を使用します。
スケジュールを削除する場合は、 delete volume コマンドを、 schedule パラメーターを指定して使用します。 delete volume コマンドで schedule パラメーターを指定すると、スケジュールのみが削除され、スナップショット・ボリュームは削除されません。