整合性グループの作成
create consistencyGroup コマンドは、スナップショット・グループを含めることができる、新しい空の整合性グループを作成します。スナップショット・グループは、 set consistencyGroup addCGMember コマンドを使用して追加する必要があります。
対応アレイ
このコマンドは、DE2000H、DE4000H、DE4000F、DE6000H または DE6000F の個々のストレージ・アレイに適用されます。
ロール
このコマンドをストレージ・アレイに対して実行するには、Storage Admin ロールが必要です。
構文
create consistencyGroup userLabel="<var id="GUID-6E49BB58-3330-44C4-9BEC-D8DA2A33C1BB__V1111058" className="keyword varname">consistencyGroupName</var>"
[repositoryFullPolicy=(failBaseWrites | purgeSnapImages)]
[repositoryFullLimit=<var id="GUID-6E49BB58-3330-44C4-9BEC-D8DA2A33C1BB__V1438428" className="keyword varname">percentValue</var>]
[autoDeleteLimit=<var id="GUID-6E49BB58-3330-44C4-9BEC-D8DA2A33C1BB__V1440328" className="keyword varname">numberOfSnapImages</var>]
[enableSchedule=(TRUE | FALSE)]
[schedule (immediate | <var id="GUID-6E49BB58-3330-44C4-9BEC-D8DA2A33C1BB__V1320811" className="keyword varname">snapSchedule</var>)]
[rollbackPriority=(lowest | low | medium | high | highest)]
パラメーター
パラメーター | 説明 |
---|---|
userLabel | 新しく作成する整合性グループの名前。新しい整合性グループ名は二重引用符 (" ") で囲みます。 |
repositoryFullPolicy | スナップショット・リポジトリー・ボリュームの容量が上限に達している場合にスナップショット処理をどのように継続するかを指定します。ベース・ボリュームへの書き込みを停止する ( failBaseWrites ) か、スナップショット・イメージを削除 (パージ) する ( purgeSnapImages ) かを選択できます。デフォルトの処理は purgeSnapImages です。 |
repositoryFullLimit | リポジトリの容量がこの割合に達すると、スナップショット・リポジトリー・ボリュームの上限に近づいているという警告が表示されます。整数値を使用します。たとえば、70という値は70%を意味します。デフォルト値は75です。 |
autoDeleteLimit | 各スナップショット・グループでは、スナップショット・イメージの自動削除を実行して、グループ内のスナップショット・イメージの総数を指定したレベル以下に保つように設定できます。このオプションを有効にすると、スナップショット・グループの上限値を越えないように、新しいスナップショット・イメージが作成されるたびに最も古いスナップショット・イメージが自動的に削除されます。この処理によってリポジトリ容量が解放されて、残りのスナップショット・イメージに対するcopy-on-write要求に使用できるようになります。 |
enableSchedule | スナップショット処理をスケジュールする機能をオンにするかオフにするかを指定します。スナップショットのスケジュール設定をオンにする場合は、このパラメーターを TRUE に設定します。スナップショットのスケジュール設定をオフにする場合は、このパラメーターを FALSE に設定します。 |
rollBackPriority | システムのパフォーマンスを犠牲にしてシステム・リソースをロールバック処理に割り当てるかどうかを決定します。 high の値は、ロールバック処理が他のすべてのホスト I/O より優先されることを示します。 low の値は、ホスト I/O への影響を最小限に抑えてロールバック処理を実行することを示します。 |
注記
整合性グループは、追加するすべてのスナップショット・イメージをバッチ形式で管理できる論理エンティティです。整合性グループは、スナップショット・イメージに関して整合性の要件や依存関係を相互に持つスナップショット・グループの集まりです。整合性グループ用に作成し、使用するスナップショット・イメージはすべて、整合依存関係に従って管理する必要があります。
名前には、英数字、下線 (_)、ハイフン (-)、シャープ (#) を任意に組み合わせて使用できます。名前の最大文字数は30文字です。
整合性グループのスナップショット・イメージは、あるスナップショット・イメージが整合性グループに存在するかどうかに基づいて推測できます。1つの整合性グループ内に存在するすべてのスナップショット・イメージは、共通のタイム・スタンプとシーケンス番号を共有します。
スナップショット・イメージの整合性グループ上での操作は単一の要求として処理されます。これが原因で、各メンバーの関連付けられているベース・ボリュームに対する保留中のI/O処理はすべて、スナップショット・イメージを作成する前に削除され、中断されます。整合性グループのすべてのメンバーに関してスナップショット・イメージの作成を正常に完了できない場合は、処理が失敗し、何も行われません (つまり、新しいスナップショット・イメージは作成されません)。
この動作に基づいて、整合性グループのすべてのメンバーで、通常はスナップショット・イメージの数が同じになります。ただし、整合性グループに新しいメンバーが追加される場合、その整合性グループの既存のメンバー上で以前に作成されたスナップショット・イメージは、新しいメンバーにはありません。スナップショット・イメージが存在しないことは、エラー状態とはみなされません。その後、整合性グループの一部のメンバーのみに存在するスナップショット・イメージの削除またはロールバックの要求を行うと、指定したスナップショット・イメージが実際に存在するメンバーのみに影響します。
自動削除
各整合性グループでは、スナップショット・イメージの自動削除を実行して、グループ内のスナップショット・イメージの総数を指定したレベル以下に保つように設定できます。スナップショット・グループ内のスナップショット・イメージの数が上限に達すると、そのスナップショット・グループ内で新しいスナップショット・イメージが作成されるたびに、 autoDeleteLimit パラメーターによってスナップショット・イメージが自動的に削除されます。 autoDeleteLimit パラメーターは、パラメーターで定義されているイメージ数の上限値以下になるまで、スナップショット・グループ内の最も古いスナップショット・イメージを削除します。この処理によってリポジトリ容量が解放されて、残りのスナップショット・イメージに対するcopy-on-write要求に使用できるようになります。
整合性グループ内のスナップショット・イメージのスケジュール
enableSchedule パラメーターと schedule パラメーターによって、スナップショットをスケジュールできます。これらのパラメーターを使用すると、日単位、週単位、または月単位 (曜日単位または日にち単位) でスナップショットをスケジュールできます。 enableSchedule パラメーターは、スナップショットのスケジュール機能をオンまたはオフにします。スケジュールを有効にする場合は、 schedule パラメーターを使用して、スナップショットをいつ作成するかを定義します。
次の表では、 schedule パラメーターのオプションの使用方法について説明します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
schedule | スケジュール・パラメーターの指定に必要です。 |
immediate | 処理をただちに開始します。この項目は、他のスケジュール・パラメーターと同時に指定することはできません。 |
enableSchedule | true に設定すると、スケジュールがオンになります。 false に設定すると、スケジュールがオフになります。 注 デフォルトは false です。 |
startDate | 処理を開始する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。デフォルトは現在の日付です。このオプションの例は startDate=06:27:11 です。 |
scheduleDay | 処理を開始する曜日。次の値をすべてまたは1個以上指定できます。
注 値はかっこで囲みます。たとえば、 scheduleDay=(wednesday) です。 複数の曜日を指定する場合は、各曜日をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、 scheduleDay=(monday wednesday friday) です。 注 このパラメーターは、月次スケジュールとは互換性がありません。 |
startTime | 処理を開始する時刻。時刻の入力形式はHH:MMで、HHは時間、MMは分です。24時間方式のクロックを使用します。たとえば、午後2:00は14:00となります。このオプションの例は startTime=14:27 です。 |
scheduleInterval | 処理の最小実行間隔 (分単位) を指定します。 スケジュール間隔の値は、1440 (24時間) 以下の30の倍数で指定する必要があります。 このオプションの例は scheduleInterval=180 です。 |
endDate | 処理を停止する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。終了日が不要な場合は、 noEndDate と指定できます。このオプションの例は endDate=11:26:11 です。 |
timesPerDay | 1日あたりの処理の実行回数。このオプションの例は timesPerDay=4 です。 |
timezone | スケジュールに使用するタイム・ゾーンを指定します。次の2つの方法で指定できます。
|
scheduleDate | 処理を実行する日にち。日にちの値は1~31の数値です。 注 このパラメーターは、週次スケジュールとは互換性がありません。 |
month | 処理を実行する特定の月。月の値は次のとおりです。
注 値はかっこで囲みます。たとえば、 month=(jan) です。 複数の月を指定する場合は、各月をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、 month=(jan jul dec) です。 月の特定の日に処理を実行する場合は、このパラメーターを scheduleDateパラメーターと一緒に使用します。 注 このパラメーターは、週次スケジュールとは互換性がありません。 |
次の表では、 timeZone のパラメーターの使用方法について説明します。
タイムゾーン名 | GMTオフセット |
---|---|
Etc/GMT+12 | GMT-12:00 |
Etc/GMT+11 | GMT-11:00 |
Pacific/Honolulu | GMT-10:00 |
America/Anchorage | GMT-09:00 |
America/Santa_Isabel | GMT-08:00 |
America/Los_Angeles | GMT-08:00 |
America/Phoenix | GMT-07:00 |
America/Chihuahua | GMT-07:00 |
America/Denver | GMT-07:00 |
America/Guatemala | GMT-06:00 |
America/Chicago | GMT-06:00 |
America/Mexico_City | GMT-06:00 |
America/Regina | GMT-06:00 |
America/Bogota | GMT-05:00 |
America/New_York | GMT-05:00 |
Etc/GMT+5 | GMT-05:00 |
America/Caracas | GMT-04:30 |
America/Asuncion | GMT-04:00 |
America/Halifax | GMT-04:00 |
America/Cuiaba | GMT-04:00 |
America/La_Paz | GMT-04:00 |
America/Santiago | GMT-04:00 |
America/St_Johns | GMT-03:30 |
America/Sao_Paulo | GMT-03:00 |
America/Buenos_Aires | GMT-03:00 |
America/Cayenne | GMT-03:00 |
America/Godthab | GMT-03:00 |
America/Montevideo | GMT-03:00 |
Etc/GMT+2 | GMT-02:00 |
Atlantic/Azores | GMT-01:00 |
Atlantic/Cape_Verde | GMT-01:00 |
Africa/Casablanca | GMT |
Etc/GMT | GMT |
Europe/London | GMT |
Atlantic/Reykjavik | GMT |
Europe/Berlin | GMT+01:00 |
Europe/Budapest | GMT+01:00 |
Europe/Paris | GMT+01:00 |
Europe/Warsaw | GMT+01:00 |
Africa/Lagos | GMT+01:00 |
Africa/Windhoek | GMT+01:00 |
Asia/Anman | GMT+02:00 |
Asia/Beirut | GMT+02:00 |
Africa/Cairo | GMT+02:00 |
Asia/Damascus | GMT+02:00 |
Africa/Johannesburg | GMT+02:00 |
Europe/Kiev | GMT+02:00 |
Asia/Jerusalem | GMT+02:00 |
Europe/Istanbul | GMT+03:00 |
Europe/Minsk | GMT+02:00 |
Asia/Baghdad | GMT+03:00 |
Asia/Riyadh | GMT+03:00 |
Africa/Nairobi | GMT+03:00 |
Asia/Tehran | GMT+03:30 |
Europe/Moscow | GMT+04:00 |
Asia/Dubai | GMT+04:00 |
Asia/Baku | GMT+04:00 |
Indian/Mauritius | GMT+04:00 |
Asia/Tbilisi | GMT+04:00 |
Asia/Yerevan | GMT+04:00 |
Asia/Kabul | GMT+04:30 |
Asia/Karachi | GMT+05:00 |
Asia//Tashkent | GMT+05:00 |
Asia/Calcutta | GMT+05:30 |
Asia/Colombo | GMT+05:30 |
Asia/Katmandu | GMT+05:45 |
Asia/Yekaterinburg | GMT+06:00 |
Asia/Almaty | GMT+06:00 |
Asia/Dhaka | GMT+06:00 |
Asia/Rangoon | GMT+06:30 |
Asia/Novosibirsk | GMT+07:00 |
Asia/Bangkok | GMT+07:00 |
Asia/Krasnoyarsk | GMT+08:00 |
Asia/Shanghai | GMT+08:00 |
Asia/Singapore | GMT+08:00 |
Australia/Perth | GMT+08:00 |
Asia/Taipei | GMT+08:00 |
Asia/Ulaanbaatar | GMT+08:00 |
Asia/Irkutsk | GMT+09:00 |
Asia/Tokyo | GMT+09:00 |
Asia/Seoul | GMT+09:00 |
Australia/Adelaide | GMT+09:30 |
Australia/Darwin | GMT+09:30 |
Asia/Yakutsk | GMT+10:00 |
Australia/Brisbane | GMT+10:00 |
Australia/Sydney | GMT+10:00 |
Pacific/Port Moresby | GMT+10:00 |
Australia/Hobart | GMT+10:00 |
Asia/Vladivostok | GMT+11:00 |
Pacific/Guadalcanal | GMT+11:00 |
Pacific/Auckland | GMT+12:00 |
Etc/GMT-12 | GMT+12:00 |
Pacific/Fiji | GMT+12:00 |
Asia/Kamchatka | GMT+12:00 |
Pacific/Tongatapu | GMT+13:00 |
スケジュールを定義するためのコード文字列の例を次に示します。
enableSchedule=true schedule startTime=14:27
enableSchedule=true schedule scheduleInterval=180
enableSchedule=true schedule timeZone=GMT-06:00
enableSchedule=true schedule timeZone="America/Chicago"
scheduleInterval オプションも使用する場合、ファームウェアによって、 timesPerDay と scheduleInterval の 2 つのオプションのうち、小さいほうの値が選択されます。ファームウェアでは、設定した scheduleInterval オプションの値で 1440 を割ることによって、 scheduleInterval オプションの整数値を計算します。たとえば、1440/180 = 8のようになります。ファームウェアはその後、 scheduleInterval の整数値と、計算した timesPerDay の整数値を比較して、小さいほうの値を使用します。
スケジュールを削除する場合は、 delete volume コマンドを、 schedule パラメーターを指定して使用します。 delete volume コマンドで schedule パラメーターを指定すると、スケジュールのみが削除され、スナップショット・ボリュームは削除されません。
整合性グループでロールバックを実行するとき、デフォルトの処理では、整合性グループのすべてのメンバーがロールバックされます。整合性グループのすべてのメンバーに関してロールバックを正常に開始できない場合、ロールバックは失敗し、何の処理も行われません。スナップショット・イメージはロールバックされません。