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同期ミラーリング・リポジトリー・ボリュームの再作成

recreate storageArray mirrorRepositoryコマンドは、新しい同期ミラーリング・リポジトリー・ボリューム (ミラー・リポジトリー・ボリュームとも呼ばれる) を作成します。その際、以前のミラー・リポジトリー・ボリューム用に定義されたパラメーターを使用します。

対応アレイ

このコマンドは、DE2000H、DE4000H、DE4000F、DE6000H または DE6000F の個々のストレージ・アレイに適用されます。

ロール

このコマンドをストレージ・アレイに対して実行するには、Storage Admin ロールが必要です。

コンテキスト

recreate storageArray mirrorRepository コマンドは、ファームウェア・バージョン 7.80 で廃止されました。GUIまたはCLIではこのコマンドがサポートされなくなりました。このコマンドを実行しようとすると、この機能がサポートされなくなったこと、および指定したリモート・ミラー・リポジトリーに対する変更が行われないことを示すエラー・メッセージが返されます。

前提として、ミラー・リポジトリー・ボリュームが以前に作成済みである必要があります。このコマンドを使用すると、3つのうちのいずれかの方法 (ユーザ定義のドライブ、ユーザ定義のボリューム・グループ、ユーザ定義のドライブ数) でミラー・リポジトリー・ボリュームを定義できます。ドライブ数の定義を選択する場合は、コントローラー・ファームウェアによって、ミラー・リポジトリー・ボリュームに使用するドライブが選択されます。

構文 (ユーザ定義のドライブ)

recreate storageArray mirrorRepository 
repositoryRAIDLevel=(1 | 3 | 5 | 6)
repositoryDrives=(<var id="GUID-CF4210FA-CADE-4052-BDCF-3BE2EBF8C444__V1692598" className="keyword varname">trayID1,[drawerID1,]slotID1</var>
... <var id="GUID-CF4210FA-CADE-4052-BDCF-3BE2EBF8C444__V1692599" className="keyword varname">trayIDN,[drawerIDN,]slotIDN</var>)
[trayLossProtect=(TRUE | FALSE)]
[dataAssurance=(none | enabled)]

構文 (ユーザ定義のボリューム・グループ)

recreate storageArray mirrorRepository 
repositoryVolumeGroup=<var id="GUID-CF4210FA-CADE-4052-BDCF-3BE2EBF8C444__V1242987" className="keyword varname">volumeGroupName</var>
[freeCapacityArea=<var id="GUID-CF4210FA-CADE-4052-BDCF-3BE2EBF8C444__V1242988" className="keyword varname">freeCapacityIndexNumber</var>]

構文 (ユーザ定義のドライブ数)

recreate storageArray mirrorRepository 
repositoryRAIDLevel=(1 | 3 | 5 | 6)
repositoryDriveCount=<var id="GUID-CF4210FA-CADE-4052-BDCF-3BE2EBF8C444__V1242990" className="keyword varname">numberOfDrives</var>
(
[driveMediaType=(HDD | SSD | unknown | allMedia)] |
[driveType=(SAS)]
)
[repositoryVolumeGroupUserLabel="userLabel"] |
[trayLossProtect=(TRUE | FALSE)] |
[drawerLossProtect=(true|false)] |
[dataAssurance=(none | enabled)]

パラメーター

パラメーター説明
repositoryRAIDLevel ミラー・リポジトリー・ボリュームのRAIDレベル。有効な値は、135、または6です。
repositoryDrives

ミラー・リポジトリー・ボリュームに使用するドライブ。ドロワーIDの値は、15です。スロットIDの値は、124です。トレイ ID の値、ドロワー ID の値、およびスロット ID の値は角かっこ ([ ]) で囲みます。以下のルールを使用して、リポジトリー・ボリュームの名前を入力します。

大容量ドライブ・トレイの場合は、ドライブのトレイIDの値、ドロワーIDの値、およびスロットIDの値を指定します。小容量ドライブ・トレイの場合は、ドライブのトレイIDの値とスロットIDの値を指定します。トレイ ID の値は、 0 99 です。ドロワー ID の値は、 1 5 です。

スロット ID の最大値はすべて 24 です。スロット ID の値は、トレイのモデルに応じて 0 または 1 で始まります。DE2000H / DE4000H / DE4000F / DE6000H / DE6000F コントローラーと互換性のあるドライブ・トレイのスロット ID 番号は 0 から始まります。

トレイ ID の値、ドロワー ID の値、およびスロット ID の値は角かっこ ([ ]) で囲みます。

  • トレイ ID の値、ドロワー ID の値、およびスロット ID の値はすべて角かっこ ([ ]) で囲みます。
  • トレイIDの値、ドロワーIDの値、およびスロットIDの値はカンマで区切ります。
  • ドライブの位置はスペースで区切ります。
repositoryVolumeGroup ミラー・リポジトリー・ボリュームを含むボリューム・グループの名前。
repositoryVolumeGroupUserLabel

ミラー・リポジトリー・ボリュームの配置先となる新しいボリューム・グループに付ける名前。ボリューム・グループ名は二重引用符 (" ") で囲みます。

freeCapacityArea

ミラー・リポジトリー・ボリュームの再作成に使用する既存のボリューム・グループ内の空きスペースのインデックス番号。空き容量は、ボリューム・グループ内の既存のボリュームの間にある空き容量として定義されます。たとえば、ボリューム・グループの領域が、ボリューム1、空き容量、ボリューム2、空き容量、ボリューム3、空き容量となっているとします。ボリューム2の次の空き容量を使用するには、次のように指定します。

freeCapacityArea=2

show volumeGroupコマンドを実行して、空き容量領域が存在するかどうかを確認します。

repositoryDriveCount ミラー・リポジトリー・ボリュームで使用する未割り当てのドライブの数。
driveMediaType情報を取得するドライブ・メディアのタイプ。有効な値は次のとおりです。
  • HDD は、ドライブ・トレイにハード・ディスク・ドライブがあることを示します。
  • SSD は、ドライブ・トレイにソリッド・ステート・ディスクがあることを示します。
  • unknown は、ドライブ・トレイ内のドライブ・メディアのタイプが不明であることを示します。
  • allMedia は、ドライブ・トレイにすべてのタイプのメディアがあることを示します。
driveType

ミラー・リポジトリー・ボリュームに使用するドライブのタイプ。ドライブ・タイプを混在させることはできません。

有効なドライブ・タイプは、次のとおりです。

有効なドライブ・タイプは SAS です。

ドライブ・タイプを指定しない場合、コマンドはデフォルトの fibre を使用します。

trayLossProtect ミラー・リポジトリー・ボリュームを作成するときにトレイ損失の保護を有効にする設定。トレイ損失の保護を有効にする場合は、このパラメーターをTRUEに設定します。デフォルト値は FALSE です。
drawerLossProtect

ミラー・リポジトリー・ボリュームを作成するときにドロワー損失の保護を有効にする設定。ドロワー損失の保護を有効にする場合は、このパラメーターをTRUEに設定します。デフォルト値はFALSEです。

注記

ミラー・リポジトリー・ボリュームのストレージ・スペースに対して入力した値が小さすぎると、ミラー・リポジトリー・ボリュームに必要なスペースの量を示すエラー・メッセージがコントローラー・ファームウェアから返されます。コマンドではミラー・リポジトリー・ボリュームの変更は試行されません。ミラー・リポジトリー・ボリュームのストレージ・スペースの値に関するエラー・メッセージに記載されている値を使用して、コマンドを再入力できます。

repositoryDrivesパラメーターは、大容量ドライブ・トレイと小容量ドライブ・トレイの両方をサポートします。大容量ドライブ・トレイには、ドライブを格納するドロワーがあります。ドロワーをドライブ・トレイから引き出して、ドライブへのアクセスを提供します。小容量ドライブ・トレイにはドロワーはありません。大容量ドライブ・トレイの場合は、ドライブ・トレイの識別子 (ID)、ドロワーのID、ドライブが格納されているスロットのIDを指定する必要があります。小容量ドライブ・トレイの場合は、ドライブ・トレイのIDと、ドライブが格納されているスロットのIDのみを指定する必要があります。小容量ドライブ・トレイの場合、ドライブ・トレイのIDを指定し、ドロワーのIDを0に設定し、ドライブが格納されているスロットのIDを指定する方法でも、ドライブの場所を特定できます。

ドライブを割り当てるときに、trayLossProtectパラメーターをTRUEに設定し、いずれか1つのトレイから複数のドライブを選択している場合、ストレージ・アレイはエラーを返します。trayLossProtectパラメーターをFALSEに設定すると、ストレージ・アレイによる処理が実行されますが、作成するミラー・リポジトリー・ボリュームではトレイ損失の保護を使用できない場合があります。

コントローラー・ファームウェアによるドライブ割り当ての際にtrayLossProtectパラメーターをTRUEに設定すると、トレイ損失の保護機能を搭載した新しいミラー・リポジトリー・ボリュームとなるドライブをコントローラー・ファームウェアが提供できない場合に、ストレージ・アレイからエラーが返されます。trayLossProtectパラメーターをFALSEに設定すると、ミラー・リポジトリー・ボリュームでトレイ損失の保護を使用できない可能性がある場合でも、ストレージ・アレイによる処理が実行されます。

データ保証 (DA) の管理

データ保証 (DA) 機能により、ストレージ・システムでデータの整合性が向上します。DA により、コントローラーとドライブの間をデータが移動するときに発生する可能性があるエラーをストレージ・アレイでチェックできるようになります。この機能が有効な場合、ストレージ・アレイは、ボリュームの各データ・ブロックにエラー・チェック・コード (巡回冗長検査、つまり CRC とも呼ばれます) を追加します。データ・ブロックが移動すると、ストレージ・アレイはこれらの CRC コードを使用して転送中にエラーが発生したかどうかを判断します。破損している可能性があるデータは、ディスクに書き込まれません。

DA機能を使用する場合は、まず最初にDAがサポートされているドライブのみを含むプールまたはボリューム・グループを作成します。次に、DA対応ボリュームを作成します。

すべてのドライブが DA 対応の場合は、dataAssuranceパラメーターをenabledに設定し、特定の処理で DA を使用できます。たとえば、DA対応ドライブが含まれるボリューム・グループを作成し、そのボリューム・グループにDA対応のボリュームを作成できます。DA対応のボリュームを使用する他の処理には、DA機能をサポートするオプションがあります。

dataAssuranceパラメーターがenabledに設定されている場合は、DA対応のドライブのみがボリューム候補とみなされます。それ以外の場合は、DA対応、DA非対応の両方のドライブが候補とみなされます。DA対応ドライブのみが使用可能な場合、新しいボリューム・グループは、有効なDA対応ドライブを使用して作成されます。