オペレーティング・システム・デプロイメントの考慮事項
オペレーティング・システム・イメージをデプロイする前に、以下の考慮事項を確認してください。
Lenovo XClarity Administrator 考慮事項
- ターゲット・サーバーで現在実行されているジョブがないことを確認します。アクティブ・ジョブのリストを表示するには、 をクリックします。
- ターゲット・サーバーにアクティブ化が据え置きされたサーバー・パターンまたは部分的にアクティブ化されたサーバー・パターンがないことを確認します。管理対象サーバーでサーバー・パターンのアクティブ化が据え置きされているか、またはサーバー・パターンが部分的にアクティブ化されている場合は、サーバーを再起動してすべての構成設定を適用する必要があります。部分的にアクティブ化されたサーバー・パターンを使用してオペレーティング・システムをサーバーにデプロイしないでください。
サーバーの構成ステータスを判断するには、管理対象サーバーの「要約」ページで「構成ステータス」フィールドを確認します (管理対象サーバーの詳細の表示を参照してください)。
- オペレーティング・システムのデプロイに使用される管理者アカウントのパスワードが、「共通設定: オペレーティング・システムのデプロイ」ダイアログに指定されていることを確認します。パスワードの設定について詳しくは、グローバル OS デプロイメント設定の構成を参照してください。
- 共通のデフォルト設定がこのオペレーティング・システム・デプロイメントに適していることを確認します (グローバル OS デプロイメント設定の構成を参照)。
管理対象デバイスに関する考慮事項
- 特定のデバイスのオペレーティング・システム・デプロイメント制限について詳しくは、XClarity Administrator のサポート – 互換性に 関する Web ページ で「互換性」タブをクリックしてから、該当するデバイス・タイプのリンクをクリックしてください。
- ターゲット・サーバーにマウントされたメディア (ISO イメージなど) がないことを確認します。さらに、管理コントローラーに対してアクティブなリモート・メディア・セッションが開いていないことを確認します。
- BIOS のタイム・スタンプが現在の日時に設定されていることを確認します。
システム・ガードが有効になっている XCC2 を持つサーバーで、操作が「OS ブートを防止」に設定されている場合、システム・ガードがデバイスに準拠している必要があります。システム・ガードが適合しない場合、デバイスはブート・プロセスを完了できません。これが原因で OS デプロイメントは失敗します。これらのデバイスをプロビジョニングするには、システム・ガードのブート・プロンプトに手動で応答して、デバイスが正常にブートするようにします。
- ThinkSystem および System x サーバーの場合は、レガシー BIOS オプションが無効になっていることを確認します。BIOS/UEFI (F1) Setup utility で、 の順にクリックし、レガシー BIOS が無効に設定されていることを確認します。
- Flex System サーバーの場合、シャーシの電源がオンになっていることを確認します。
- コンバージド、NeXtScale、および System x サーバーの場合、リモート・プレゼンスの Feature on Demand (FoD) キーがインストールされていることを確認します。「サーバー」ページから、リモート・プレゼンスの有効化または無効化を行うか、あるいはサーバーにインストールしないことを選択できます (XClarity Administratorオンライン・ドキュメントの 管理対象サーバーのステータスの表示を参照)。サーバーにインストールされている FoD キーについて詳しくは、Features on Demand キーの表示を参照してください。
- ThinkSystem サーバーおよび ThinkAgile アプライアンスの場合、オペレーティング・システム・デプロイメントに XClarity Controller Enterprise 機能が必要です。詳しくは、Features on Demand キーの表示を参照してください。
- Converged と ThinkAgile アプライアンスについて、ベアメタル・オペレーティング・システム・デプロイメントを実行するために、XClarity Administrator を使用しないことをお勧めします。
オペレーティング・システムの考慮事項
- 該当するすべてのオペレーティング・システムのライセンスがあり、インストールされているオペレーティング・システムをアクティブ化できることを確認します。ライセンスは、オペレーティング・システムのメーカーから直接取得する必要があります。
- デプロイするオペレーティング・システム・イメージが既に OS イメージ・リポジトリーに読み込まれていることを確認します。イメージのインポートについては、オペレーティング・システム・イメージのインポートを参照してください。
- XClarity Administrator のリポジトリーのオペレーティング・システム・イメージは、特定のハードウェア・プラットフォームに限定され、サポートされていない場合があります。「OS イメージのデプロイ」ページには、選択したサーバーでサポートされている OS イメージ・プロファイルのみが表示されます。Lenovo OS 相互運用性ガイド Web サイト から、オペレーティング・システムが特定のサーバーと互換性があるかどうかを判別できます。
Windows の場合、Windows プロファイルをデプロイする前に、OS イメージ・リポジトリーにブート・ファイルをインポートする必要があります。Lenovo は事前定義済み WinPE_64.wim ブート・ファイルとデバイス・ドライバーのセットを 1 つのパッケージにバンドルします。これは Lenovo Windows ドライバーおよび WinPE イメージ・ リポジトリー Web ページ からダウンロードして OS イメージ・リポジトリーにインポートできます。バンドル・ファイルにデバイス・ドライバーとブート・ファイルの両方が含まれているので、バンドル・ファイルを「デバイス・ドライバー」タブまたは「ブート・ファイル」タブからインポートできます。
- SLES 15 および 15 SP1 では、インストーラー・イメージおよび関連するパッケージ・イメージの両方を サーバーの OS サポート・センターの Web ページ からインポートする必要があります。SLES 15 SP2 以降の場合、SUSE Linux Enterprise Server 15 および 15 SP1 から統一されたインストーラーおよびパッケージ DVD を作成することは推奨されないため、完全なインストールメディア・イメージのみをインポートする必要があります。
仮想化プロファイルを使用して Ubuntu をデプロイする場合、Ubuntu クラウドからインストール・パッケージをダウンロードするには、サーバー・ホストのネットワークにインターネット・アクセスが必要です。
ThinkSystem サーバーの場合、XClarity Administrator には、オペレーティング・システムのインストール、および最終オペレーティング・システム用の基本ネットワークとストレージを構成できるデバイス・ドライバーが同梱されています。その他のサーバーの場合は、デプロイするオペレーティング・システム・イメージに、ハードウェア環境に合ったイーサネット、Fibre Channel およびストレージ・アダプターのデバイス・ドライバーが含まれていることを確認します。I/O アダプター・デバイス・ドライバーがオペレーティング・システムに含まれていない場合、アダプターは OS デプロイメントではサポートされません。必要な inbox I/O アダプター・デバイス・ドライバーおよびブート・ファイルが最新であるように、常に最新のオペレーティング・システムをインストールしてください。また、XClarity Administrator にインポートされたオペレーティング・システムにアウト・オブ・ボックス・デバイス・ドライバーとブート・ファイルを追加できます (OS イメージ・プロファイルのカスタマイズを参照)。
VMware の場合、最新のアダプター・サポートを含む、最新の ESXi の Lenovo Custom Image を使用してください。そのイメージの入手方法については、VMware サポート - ダウンロード Web サイトを参照してください。
- ThinkSystem サーバーの場合、SLES 12 SP2 をデプロイするには、kISO プロファイルを使用する必要があります。kISO プロファイルを取得するには、ベース SLES オペレーティング・システムをインポートした後に、適切な SLES kISO イメージをインポートする必要があります。Linux サポート - ダウンロード Web サイトから SLES kISO イメージをダウンロードすることができます。注
SLES kISO イメージはインポート済みの OS イメージを最大数までカウントします。
サポートされるオペレーティング・システムのリストについては、Lenovo XClarity Administrator オンライン・ドキュメントの 対応オペレーティング・システム。
すべての kISO プロファイルを削除する場合、SLES 12 SP2 を ThinkSystem サーバーでデプロイするには、ベース SLES オペレーティング・システムを削除してから、再度基本オペレーティング・システムおよび kISO イメージをインポートしする必要があります。
kISO プロファイルに基づいてカスタム OS プロファイルを作成する場合、ベース・オペレーティング・システムの事前定義済みデバイス・ドライバーは含まれません。kISO に含まれるデバイス・ドライバーが代わりに使用されます。カスタム OS プロファイルにデバイス・ドライバーを追加することもできます (カスタム OS イメージ・プロファイルの作成を参照)。
特定のオペレーティング・システムの制限について詳しくは、サポートされているオペレーティング・システムを参照してください。
ネットワークに関する考慮事項
- 必要なすべてのポートが開いていることを確認します (デプロイされたオペレーティング・システムで利用可能なポートを参照)。
XClarity Administrator が、XClarity Administrator ネットワーク・アクセスを構成したときに選択したインターフェース (Eth0 または Eth1) 経由でターゲット・サーバー (ベースボード管理コントローラーおよびサーバーのデータ・ネットワークの両方) と通信できることを確認します。
オペレーティング・システム・デプロイメントに使用するインターフェースを指定するには、ネットワーク・アクセスの構成を参照)。
オペレーティング・システム・デプロイメントのネットワークおよびインターフェースについて詳しくは、ネットワークに関する考慮事項を参照してください。
- IP アドレスがホスト・オペレーティング・システムに対して一意であることを確認してください。XClarity Administrator はデプロイメント・プロセス中に、ネットワーク・アドレスとして指定された IP アドレスの重複をチェックします。
- ネットワークが低速またはが不安定な場合は、オペレーティング・システムのデプロイが予期しない結果になる可能性があります。
- XClarity Administrator管理に使用されるネットワーク・インターフェースは、「共通設定: オペレーティング・システムのデプロイメント」ダイアログで選択した IP アドレス方式と同じものを使用して、ベースボード管理コントローラーに接続されるよう構成する必要があります。たとえば、XClarity Administratorが管理用に eth0 を使用するよう設定され、デプロイ済み OS を構成するときに手動で割り当てられた静的 IPv6 アドレスの使用を選択した場合、eth0 はベースボード管理コントローラーと接続された IPv6 アドレスと一緒に構成されている必要があります。
- OS デプロイメントの共通設定で IPv6 アドレスを使用するように選択した場合、XClarity Administrator の IPv6 アドレスがベースボード管理コントローラーとサーバーのデータ・ネットワークにルーティング可能である必要があります。
- ThinkServer では IPv6 モードはサポートされていません (IP 構成の制限を参照)。
DHCP を使用して動的に IP アドレスを割り当てる場合は、MAC アドレスを構成する必要があります。
- 静的 IP アドレスを使用する場合は、オペレーティング・システムを特定のサーバーにデプロイする前に、そのサーバーに対して以下のネットワーク設定を構成する必要があります。これらの設定が構成されると、サーバーのデプロイメント・ステータスは「動作可能」に変更されます。(一部のフィールドは固定 IPv6 アドレスでは使用できない点に注意してください。)
ホスト名
ホスト名は、以下の規則に従っている必要があります。
各管理対象サーバーのホスト名は固有でなければなりません。
ホスト名にはピリオド (.) で区切られた複数の文字列 (ラベル) を含めることができます。
各ラベルには ASCII 文字、数字、ダッシュ (-) を使用できます。ただし、文字列をダッシュで開始または終了することはできません。すべて数字にすることもできません。
最初のラベルの長さは 2 ~ 15 文字にすることができます。後続のラベルの長さは 2 ~ 63 文字にすることができます。
ホスト名の合計の長さが、255 文字を超えないようにしてください。
オペレーティング・システムがインストールされるホスト上にあるポートの MAC アドレス。
MAC アドレスはデフォルトで「自動」に設定されています。この設定は、デプロイメント用に構成して使用できるイーサネット・ポートを自動的に検出します。検出された最初の MAC アドレス (ポート) が、デフォルトで使用されます。別の MAC アドレスとの接続が検出された場合は、XClarity Administrator ホストが自動的に再起動され、新しく検出された MAC アドレスをデプロイメントに使用します。
「ネットワーク設定」ダイアログの「MAC アドレス」ドロップダウン・メニューから OS デプロイメントに使用されている MAC アドレス・ポートのステータスを確認できます。複数のポートが稼働している場合、またはすべてのポートがダウンしている場合、デフォルトでは AUTO が使用されます。
注仮想ネットワーク・ポートはサポートされていません。1 つの物理ネットワーク・ポートを使用して複数の仮想ネットワーク・ポートをシミュレートしないでください。
サーバーのネットワーク設定が AUTO に設定されている場合、XClarity Administrator はスロット 1 ~ 16 のネットワーク・ポートを自動的に検出できます。スロット 1 ~ 16 にあるポートのうち少なくとも 1 つは、XClarity Administrator に接続する必要があります。
スロット 17 以上のネットワーク・ポートを MAC アドレスに使用する場合、AUTO を使用できません。代わりに、サーバーのネットワーク設定を、使用する特定のポートの MAC アドレスに設定する必要があります。
ThinkServer サーバーでは、すべてのホスト MAC アドレスが表示されるわけではありません。多くの場合、AnyFabric Ethernet アダプターの MAC アドレスは「ネットワーク設定の編集」ダイアログにリストされます。他のイーサネット・アダプターの MAC アドレス (LAN-on-Motherboard など) はリストされません。アダプターの MAC アドレスが使用できない場合、非 VLAN デプロイメント用の自動方式を使用してください。
- IP アドレスとサブネット・マスク
- IP ゲートウェイ
- ドメイン・ネーム・システム (DNS) サーバー (2 つまで)
- 最大転送単位 (MTU) 速度
- VLAN IP モードが有効な場合は VLAN ID
VLAN を使用するように選択する場合は、構成しているホスト・ネットワーク・アダプターに VLAN ID を割り当てることができます。
オペレーティング・システム・デプロイメント・ネットワークおよびインターフェースについて詳しくは、管理対象サーバーのネットワーク設定の構成および ネットワークに関する考慮事項を参照してください。
ストレージおよびブート・オプションの考慮事項
- オペレーティング・システムをデプロイする前に、ターゲット・サーバーの UEFI ブート・オプションが「UEFI ブートのみ」に設定されていることを確認します。「Legacy Only」および「最初に UEFI、次に Legacy」ブート・オプションは、オペレーティング・システム・デプロイメントに対してサポートされません。
各サーバーにハードウェア RAID アダプターが取り付けられ構成されている。
重要ハードウェア RAID を使用してセットアップされているストレージのみがサポートされています。
通常はオンボード Intel SATA ストレージ・アダプターにあるソフトウェア RAID または JBOD としてセットアップされているストレージは、サポートされません。ただし、ハードウェア RAID アダプターが存在せず、SATA アダプターがオペレーティング・システム・デプロイメントで「AHCI SATA モード」対応の場合、または JBOD に未構成の正常ディスクが設定されている場合は、機能する場合があります。詳しくは、OS インストーラーで、インストールするディスク・ドライブが見つからないを参照してください。
この例外は M.2 ドライブには適用されません。
管理対象デバイスに、ハードウェア RAID 用に構成されていないローカル・ドライブ (SATA、SAS、または SSD) および M.2 ドライブの両方がある場合、M.2 ドライブを使用する場合はローカル・ドライブを無効に、ローカル・ドライブを使用する場合は M.2 ドライブを無効にする必要があります。ウィザードのローカル・ストレージ・タブで「ローカル・ディスクの無効化」を選択するか、既存のサーバーから構成パターンを作成してから、拡張 UEFI パターンの M.2 デバイスを無効にすることで、構成パターンを使用して、オンボード・ストレージ・コントローラー・デバイス、およびレガシーと UEFI ストレージ・オプション ROM を無効にできます。
- SATA アダプターが有効な場合、SATA モードを
IDE
に設定しないでください。
サーバー・マザーボードまたは HBA コントローラーに接続された NVMe ストレージはサポートされていないため、デバイスにインストールしないでください。インストールすると、非 NVMe ストレージに OS をデプロイすることはできません。
RHEL をデプロイするとき、ターゲット・ストレージ上の同じ LUN に接続されているマルチ・ポートはサポートされていません。
- セキュア・ブート・モードがサーバーに対して無効であることを確認します。セキュア・ブート・モードが有効なオペレーティング・システム (Windows など) をデプロイする場合は、セキュア・ブート・モードを無効にして、オペレーティング・システムをデプロイし、その後セキュア・ブート・モードを再度有効にします。
Microsoft Windows をサーバーにデプロイする場合は、アタッチされたドライブに既存のシステム・パーティションがあってはなりません (接続されたディスク・ドライブに既存のシステム・パーティションがあるため、OS デプロイメントが失敗するを参照)。
ThinkServer サーバーの場合は、以下の要件を満たしていることを確認してください。
サーバーのブート設定で、ストレージ OpROM ポリシーが UEFI Only に設定されている必要があります。詳しくは、OS インストーラーで ThinkServer サーバーをブートできないを参照してください。
ESXi をデプロイする場合で PXE ブート可能なネットワーク・アダプターがある場合は、オペレーティング・システムをデプロイする前に、ネットワーク・アダプターの PXE サポートを無効にします。デプロイメントの完了後、必要に応じて PXE サポートを再度有効にできます。
ESXi をデプロイする場合で、オペレーティング・システムがインストールされているドライブ以外の起動可能デバイスがブート順序リストにある場合は、オペレーティング・システムをデプロイする前にその起動可能デバイスをブート順序リストから削除してください。デプロイの完了後、起動可能デバイスをリストに戻すことができます。インストールされているドライブがリストの先頭にあることを確認します。
ストレージ・ロケーションの設定の詳細については、管理対象サーバーの保管場所の選択を参照してください。