ストレージ・アレイの設定
set storageArrayコマンドは、ストレージ・アレイのプロパティを定義します。
対応アレイ
このコマンドは、DE2000H、DE4000H、DE4000F、DE6000H または DE6000F の個々のストレージ・アレイに適用されます。
ロール
このコマンドをストレージ・アレイに対して実行するには、Storage Admin ロールが必要です。
構文
set storageArray
([autoLoadBalancingEnable=(TRUE | FALSE)]|
[autoSupportMaintenanceWindow AutoSupport Maintenance Window parameters]
[autoSupport schedule AutoSupport Schedule Parameters]|
[autoSupportConfig (enable | disable)]|
[autoSupportOnDemand (enable | disable)]|
[autoSupportRemoteDiag (enable |disable)]|
[cacheBlockSize=<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111202" className="keyword varname">cacheBlockSizeValue</var>]|
[cacheFlushStart=<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111203" className="keyword varname">cacheFlushStartSize</var>]|
[cacheFlushStop=<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111204" className="keyword varname">cacheFlushStopSize</var>]|
[cacheMirrorDataAssuranceCheckEnable=(TRUE | FALSE)]|
[controllerHealthImageAllowOverWrite]|
[defaultHostType=("<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111205" className="keyword varname">hostTypeName</var>" |"<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111206" className="keyword varname">hostTypeIdentifier</var>")] |
[directoryServer directory server parameters]|
[externalKeyManagement external key management parameters]|
[failoverAlertDelay=<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111207" className="keyword varname">delayValue</var>]|
[hostConnectivityReporting (enable | disable)]|
[icmpPingResponse=(TRUE | FALSE)]|
[isnsIPV4ConfigurationMethod isns IPv4 Config Method Parameters]|
[isnsIPv6Address=<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111318" className="keyword varname">ipAddress</var>]|
[isnsListeningPort=<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111321" className="keyword varname">listeningPortIPAddress]</var>]|
[isnsRegistration=(TRUE | FALSE)]|
[learnCycleDate learn cycle parameters]|
[localUsername=local user name parameters]|
[loginBanner file="path_to_login_banner"]|
[managementInterface restOnly={true | false}]|
[mediaScanRate=(disabled | 1-30)]|
[odxEnabled=(TRUE | FALSE)]|
[password="<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111208" className="keyword varname">password</var>"]|
[passwordLength=<INTEGER>]|
[pqValidateOnReconstruct P/Q Validate on Reconstruct parameters]|
[redundancyMode=(simplex | duplex)]|
[revocationCheckSettings revocation check settings parameters]|
[securityKey]|
[symbol SYMbol user name and password parameters]|
[syslog syslog parameters]|
[time]|
[trayPositions=(controller | <var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111280" className="keyword varname">trayID ... trayIDn</var>)]|
[unnamedDiscoverySession=(TRUE | FALSE)]|
[userLabel="<var id="GUID-E3E7E728-9122-4A03-B4BD-DCFEDF0C7259__V1111209" className="keyword varname">storageArrayName</var>"]|
[userSession sessionTimeout=n]|
[vaaiEnabled=(TRUE | FALSE)])
パラメーター
パラメーター | 説明 |
---|---|
autoLoadBalancingEnable | このパラメーターは、コントローラーの自動ロード・バランシングを有効にします。オプションを有効にするには、このパラメーターを TRUE に設定します。オプションを無効にするには、このパラメーターを FALSE に設定します。 注 自動ロード・バランシング機能を有効にすると、ホスト接続レポート機能も有効になります。 |
autoSupport schedule | 自動サポート・メッセージを送信する毎日の時間帯および毎週の時間帯と曜日を設定します。 |
autoSupportConfig | ファームウェアで重大なMELイベントが検出されるたびにサポート・データを自動収集するかどうかの設定。このパラメーターには次の値があります。
このパラメーターは、次の状況でのみ使用してください。
注 このパラメーターはASUPコマンドと併用できません。 |
autoSupportMaintenanceWindow | 自動サポートのメンテナンス期間をオンまたはオフにし、設定します。 |
cacheBlockSize | コントローラーがキャッシュの管理に使用するキャッシュ・ブロック・サイズ。有効な値は、 4 (4 KB)、 8 (8 KB)、 16 (16 KB)、または 32 (32 KB) です。 |
cacheMirrorDataAssuranceCheckEnable | このパラメーターは、コントローラーでのキャッシュ・ミラー・データ保証チェックを有効にします。オプションを有効にするには、このパラメーターを TRUE に設定します。オプションを無効にするには、このパラメーターを FALSE に設定します。 |
cacheFlushStart | キャッシュ内の書き込み前のデータがこの割合に達すると、キャッシュ・フラッシュ (ディスクへの書き込み) が実行されます。 0 ~ 100 の整数値で指定します。デフォルト値は 80 です。 |
controllerHealthImageAllowOverWrite | コントローラー・ヘルス・イメージ機能をサポートするストレージ・アレイで、既存のコントローラー・ヘルス・イメージを新しいコントローラー・ヘルス・イメージで上書きすることを許可するフラグをコントローラーに設定します。 |
defaultHostType | コントローラーが接続されている未設定のホスト・ポートに割り当てられるデフォルトのホスト・タイプ。ストレージ・アレイの有効なホスト・タイプの一覧を生成するには、 show storageArray hostTypeTable コマンドを実行します。ホスト・タイプは名前または数値で識別されます。ホスト・タイプ名は二重引用符 (" ") で囲みます。ホスト・タイプが数値IDの場合、二重引用符で囲まないでください。 |
directoryServer | ロール・マッピングを含むディレクトリー・サーバーの設定を更新します。 |
externalKeyManagement | 外部キー管理サーバのアドレスとポート番号を設定します。 |
failoverAlertDelay | フェイルオーバー・アラートの遅延時間 (分単位)。有効な値は、 0 ~ 60 分です。デフォルト値は 5 です。 |
hostConnectivityReporting | このパラメーターは、コントローラーのホスト接続レポートを有効にします。オプションを有効にするには、このパラメーターを enable に設定します。オプションを無効にするには、このパラメーターを disable に設定します。 注 自動ロード・バランシングが有効なときにホスト接続レポートを無効にしようとすると、エラーが発生します。自動ロード・バランシング機能を無効にしてから、ホスト接続レポート機能を無効にしてください。 注 自動ロード・バランシングが無効な場合も、ホスト接続レポートは有効にしておくことができます。 |
icmpPingResponse | このパラメーターは、エコー要求メッセージをオンまたはオフにします。エコー要求メッセージをオンにするには、パラメーターを TRUE に設定します。エコー要求メッセージをオフにするには、パラメーターを FALSE に設定します。 |
isnsIPv4ConfigurationMethod | iSNSサーバ設定を定義する方法。IPv4 iSNS サーバーの IP アドレスを入力する場合は、 static を選択します。IPv4 を使用する場合、 dhcp を入力すると、動的ホスト構成プロトコル (DHCP) サーバーによって iSNS サーバーの IP アドレスが選択されます。DHCP を有効にするには、 isnsIPv4Address パラメーターを 0.0.0.0 に設定する必要があります。 |
isnsIPv6Address | iSNSサーバに使用するIPv6アドレス。 |
isnsListeningPort | iSNSサーバのリスニング・ポートに使用するIPアドレス。リスニング・ポートの範囲は、 49152 ~ 65535 です。デフォルト値は 53205 です。 リスニング・ポートはサーバ上で次のアクティビティを実行します。
クライアントがサーバとのネットワーク・セッションを要求すると、リスナーが実際の要求を受信します。クライアントの情報がリスナーの情報と一致した場合は、リスナーがデータベース・サーバーへの接続を許可します。 |
isnsRegistration | このパラメーターは、ストレージ・アレイをiSCSIターゲットとしてiSNSサーバに登録します。iSNS サーバーにストレージ・アレイを登録するには、このパラメーターを TRUE に設定します。iSNS サーバーからストレージ・アレイを削除するには、このパラメーターを FALSE に設定します。 注 set storageArray コマンドの実行時に、 isnsRegistration パラメーターを他のパラメーターと一緒に使用することはできません。 iSNS への登録の詳細については、 set storageArray isnsRegistration コマンドを参照してください。 |
learnCycleDate | コントローラーのバッテリー学習サイクルを設定します。 |
localUsername | 特定のロールのローカル・ユーザー・パスワードまたはSYMbolパスワードを設定できます。 |
loginBanner | ログイン・バナーとして使用するテキスト・ファイルをアップロードできます。バナー・テキストはユーザがThinkSystem System Managerでセッションを確立する前またはコマンドを実行する前に表示されるもので、注意と同意を求めるメッセージを含めることができます。 |
managementInterface | コントローラーの管理インターフェースを変更します。ストレージ・アレイとその管理ソフトウェア間のセキュリティーを確保する場合や、外部ツールにアクセスする場合は、管理インターフェースのタイプを変更します。 |
mediaScanRate | メディア・スキャンを実行する日数。有効な値は、 disabled (メディア・スキャンをオフにする場合) または 1 ~ 30 日 ( 1 日は最も速いスキャン速度、 30 日は最も遅いスキャン速度) です。 disabled または 1 ~ 30 以外の値を指定すると、メディア・スキャンは機能しません。 |
odxEnabled | ストレージ・アレイのオフロード・データ転送 (ODX) をオンまたはオフにします。 |
passwordLength | すべての新規または更新されたパスワードに最低限必要な文字数を設定できます。0~30の値を指定します。 |
pqValidateOnReconstruct | 再構築時のP/Q検証の設定を変更します。 |
redundancyMode | コントローラーが 1 台しかない場合は、 simplex モードを使用します。コントローラーが 2 台ある場合は、 duplex モードを使用します。 |
revocationCheckSettings | 失効チェックを有効または無効にすることができます。また、Online Certificate Status Protocol (OCSP) サーバを設定できます。 |
securityKey | ドライブ・セキュリティー機能を実装するためにストレージ・アレイ全体で使用される内部セキュリティー・キーを設定します。 注 内部セキュリティー・キーに使用されます。外部キー管理サーバーを使用する場合は、 create storageArray securityKey コマンドを使用します。 |
symbol | 特定のロールのSYMbolパスワードを設定できます。 |
syslog | syslogサーバのアドレス、プロトコル、またはポート番号を変更できます。 |
time | コントローラーのクロックをこのコマンドを実行するホストのクロックと同期することで、ストレージ・アレイの両方のコントローラーのクロックを設定します。 |
trayPositions | すべてのトレイIDのリスト。リストでのトレイIDの順序によって、ストレージ・アレイ内のコントローラー・トレイとドライブ・トレイの位置が定義されます。有効な値は 0 ~ 99 です。トレイIDの値はスペースで区切って入力します。トレイID値のリストは丸かっこで囲みます。ストレージ・アレイのコントローラー・トレイに有効な範囲外の識別子が定義されている場合は、 controller 値を使用します。 |
unnamedDiscoverySession | ストレージ・アレイを名前のない検出セッションの対象にします。 |
userLabel | ストレージ・アレイの名前。ストレージ・アレイ名は二重引用符 (" ") で囲みます。 |
userSession | 非アクティブな状態が一定の時間続いたユーザー・セッションは切断されるよう、System Managerでタイムアウトを設定できます。 |
vaaiEnabled | ストレージ・アレイのVMware vStorage API Array Architecture (VAAI) をオンまたはオフにします。 |
注記
isnsRegistration を除いて、このコマンドではオプションのパラメーターを 1 つ以上指定できます。
自動サポート・データ
set storageArray autoSupportConfig コマンドを有効に設定すると、重大なメジャー・イベント・ログ (MEL) イベントが検出されるたびにストレージ・アレイの設定と状態の情報がすべて収集されます。設定と状態の情報はオブジェクト・グラフの形式で収集されます。オブジェクト・グラフには、関連するすべての論理オブジェクトと物理オブジェクト、およびストレージ・アレイでの各オブジェクトの状態情報が示されます。
set storageArray autoSupportConfig コマンドで、設定と状態の情報を次のように収集します。
設定と状態の情報は72時間ごとに自動的に収集されます。設定と状態の情報はストレージ・アレイのzipアーカイブ・ファイルに保存されます。アーカイブ・ファイルには、アーカイブ・ファイルの管理に使用されるタイム・スタンプが記録されます。
ストレージ・アレイごとに2つのzipアーカイブ・ファイルが保持されます。zipアーカイブ・ファイルはドライブ上に保管されます。72時間後、最も古いアーカイブ・ファイルが新たな収集サイクルで上書きされます。
このコマンドを使用して設定と状態の情報の自動収集を有効にすると同時に、最初の情報収集が開始されます。コマンドの実行後に情報が収集されることによりアーカイブ・ファイルが1つ作成され、タイム・スタンプ・サイクルが開始されます。
set storageArray autoSupportConfig コマンドは複数のストレージ・アレイに対して実行できます。
キャッシュ・ブロック・サイズ
キャッシュ・ブロック・サイズを定義する場合、小さくてランダムなI/Oストリームを必要とするストレージ・アレイには、4KBのキャッシュ・ブロック・サイズを使用します。大半のI/Oストリームが4KBより大きく8KBより小さい場合は、8KBのキャッシュ・ブロック・サイズを使用します。大規模なデータ転送、シーケンシャルI/O、または高帯域幅のアプリケーションを必要とするストレージ・アレイには、16KBまたは32KBのキャッシュ・ブロック・サイズを使用します。
cacheBlockSize パラメーターは、ストレージ・アレイのすべてのボリュームに対してサポートされるキャッシュ・ブロック・サイズを定義します。すべてのコントローラー・タイプですべてのキャッシュ・ブロック・サイズがサポートされるわけではありません。冗長構成の場合は、ストレージ・アレイ内の両方のコントローラーが所有するすべてのボリュームがこのパラメーターの対象となります。
キャッシュ・フラッシュの開始
キャッシュ・フラッシュを開始する割合に低すぎる値を指定すると、ホスト読み取りに必要なデータがキャッシュに存在しない可能性が高くなります。また、キャッシュ・レベルを維持するために必要なドライブ書き込み回数が増えるため、システム・オーバーヘッドが増大してパフォーマンスが低下します。
デフォルトのホスト・タイプ
ストレージ・パーティショニングが有効になっているシステムでホスト・タイプを定義する場合、デフォルトのホスト・タイプはデフォルト・グループにマッピングされているボリュームのみに適用されます。ストレージ・パーティショニングが有効になっていない場合は、ストレージ・アレイに接続されているすべてのホストが同じオペレーティング・システムを実行していて、かつデフォルトのホスト・タイプに対応していなければなりません。
メディア・スキャンの速度
メディア・スキャンは、ストレージ・アレイ内のボリュームのうち、ステータスが Optimal で、変更処理が実行中でなく、 mediaScanRate パラメーターが有効になっているすべてのボリュームに対して実行されます。 mediaScanRate パラメーターを有効または無効にするには、 set volume コマンドを使用します。
パスワード
パスワードは各ストレージ・アレイに保存されます。最高レベルの保護を実現するには、パスワードが次の基準を満たしている必要があります。
8~30文字。
大文字を1つ以上含む。
小文字を1つ以上含む。
数字を1つ以上含む。
英数字以外の文字 (< > @ +など) を1つ以上含む。